2021年度絵本リードアラウド認定講師講座スタート〜リードアラウド研究会

新年度スタート!

とはいえ、いつもより1週間早かったこともあり、年度末の忙しい時期と重なったためか、おやすみ続出で残念でした。

そこで、今回の課題書『But Not the Hippopotamus』のポイントを、お休みしたみなさんにも自習していただきたいので、一部挙げておきます。もちろん、参加したみなさんも、復習としてぜひ。

次回、みなさんのより磨かれたリードアラウドを聞かせていただくのを、楽しみにしています。

【ポイント】

・サビ(?)の「But not the hippopotamus」が5回出てきますが、5通りの言い方を考え、効果的に配置する。

・オチの「But not the Armadillo」がちゃんとオチになる表現をする。

・「Hey, 〜」と動物たちがカバの方を向いて声をかけるところ、きわ立てる(異次元的な声)。

・登場人物の運動速度にそった、緩急をつける。

・ナレーターをふた通り設定して読み分ける。

1. 動物たちをよく知る保育士タイプのひと。暖かい目で見て、少数の親しい聴衆に語る。

2.狂言回し、トリックスター。コメディアンのエネルギーをもって、大勢の未知の観衆に話して笑わせる。

以上。

 

今期は、指導力もさることながら、表現者として技量と自覚を持って、さらにみなさんと高みを目指したいとわくわくしています。そして、状況がゆるせば、発表の場も作りたいなあ。

またご一緒に、どうぞよろしくお願いします。

大人の英語絵本リードアラウド@カルチャーセンター

新宿にある生涯学習センター(朝日カルチャーセンター)で、小さなクラスを持たせてもらって、もう5年になる。最近はコロナのせいで、オンライン授業が続いていたが、春期からは対面に戻れそうだ。

このクラス、大人の英語学習という観点からすると、他のクラスよりきっと例外的に受講生の進歩が早いのではないだろうか。語学学習で「Younger is better, older is faster」と言われることがあるが、みなさん「Older is faster and better」で驚いてしまう。

The Little Mouse, the Red Ripe Strawberry, and the Big Hungry BearThe Foot Book

最近終わったばかりの冬期クラスでは、『The Little Mouse, the Red Ripe Strawberry, and the Big Hungry Bear』『The Foot Book』2冊のリードアラウドを磨いた。

ここのみなさんの素晴らしいところは、学んだ新しい表現方法や、講師のわたしや仲間に指摘を受けたもっと磨けるポイントなどの課題を、次回までにかなり仕上げて来ることだ。

例えば、『The Little Mouse, the Red Ripe Strawberry, and the Big Hungry Bear』では、ナレーターを、何人かの異なったキャラクターに設定して読むという演習をした。

『不思議の国のアリス』の主人公アリスのような少女をナレーターにしたSさんは、最終回のプレゼンで、アリスがすっかり板について、ほとんど違和感のないアリスが浮かび上がった。あまりに見事だったので、どんな練習をしたか尋ねると、イメージを染み込ませるためにディズニーアニメの『ふしぎの国のアリス』 を見て研究したという。

Tさんは、一度、アガサ・クリスティーの推理小説の主人公ミス・マープルで仕上げたが、これまた見事だった。柔和で、おちゃめなおばあさんが、登場したようで引き込まれた。

『The Foot Book』は一見、反対語を集めた教本のような作りだが、そのまま教本として読むのはもったいない。まるで単語カードを読んでいるようで、まったく面白さがわからない。実際、作者Dr. Seussは、「つまらない教本」のパロディを狙ったのだろう。

ところが……。

よく読むと、人やものの多様性を賛辞するいい話ということに気づく。そこから、リードアラウドが変わって来るべきなのだが、なかなかその域まで、表現に変化をつけられる人は多くない。

が……。

このクラスのみなさんは、しっかり笑えるコントのような仕上がりに。

Hさんは、几帳面に、反対語のひとつひとつの表現を大きく変化に富むよう工夫して、印象を強めた。ひとつひとつの単語がぴちぴちしていた。言葉を対比し、三段落ちで笑わせる場面では、ちゃんと三番目でオチていた。

こう読んでほしいと講師が求めた模範的な仕上がりになった。

といっても、わがクラスは、そこで終わらない。さらなる自習の課題は、その調和をやぶるプラスアルファを考えて、聴衆を笑わせること。

これは、手強い。言うは易く行うは難し。講師もぼちぼちしていられない。

※朝日カルチャーセンター新宿校「声に出して読む英語絵本」春期講座は4月8日から

英文法をいつ始める? 2021年度小学生クラス〜キッズブックス英語スクール

小学生の子どもたちに、絵本で英語を教えてきて10年余。

子どもは、英語を学び始めて、大体、遅くとも三年くらい経つと、英語の成り立ちに自然に興味がわく。

そこを見計らって、分かりやすい言葉で文法的な説明をすると、すっと頭に入り、読解力が急に伸びることが多い。

時期尚早だったり、説明がこなれていなかったりすると、「どうでもいいや」という表情をされ、教える側は一旦引っ込めることになる。

文法を教える適時は、英語学習の経験年数ばかりではなく、自然な知恵の発達状況にもよる。早くて小学1年、普通で2年生後半頃、抽象的に捉えることができ始める。発達的な準備ができていないのに、文の決まりごとのような論理的・抽象的なことを分からせようとすると、教える側も教えられる側もストレスになる。

ということを、「年の功」で私も学んできた。いまでは、生徒に文法的な説明をしていい時期がどうか、幾つか質問をすれば分かるようになったと思う。

そこで、2021年度のカリキュラム作成だ。

2020年度に『Grammar G1』を始めた「小学生クラス」は、全員に嫌がられず、時にはスイスイと「かんたーん」と言われながら終えられた。取りこぼすことなく、G2に進める。

そして、コロナの影響で半年ほど前から準「小学生クラス」になった「親子クラス」。予想以上に順調な一人だちが進み、同時に抽象的な考え方の片鱗も見えてきた。Grammar G1の導入を始めよう!

以下が、2021年度の「小学生クラス」カリキュラムになる。

【小学生クラス】学習歴3−5年
  • 目標:(語彙)GK-G1/(読解)Lexile300-400L/(文法)G1-G2
  • 個別学習:ミニブックセット−読本
  • 絵本・読本:10−12冊程度の本を、リードアラウド・シャドーイング。精読と速読を行う。語彙を増やす。日常的な言い回しに慣れる。reading fluency
  • 語彙・綴り:Vocab. G1 workbook
  • 文法・writing:Grammar G1 or G2
  • アセスメント:年2回。reading fluencyと読解の指導の進捗を測り、最適化
  • 発表会:年2回。学んだ本を聴衆の前でリードアラウドする。表現力の養成

「なんとなく」できるようになってきた小学生アドバンスクラス〜キッズブックス英語スクール

スクール生の最高学年は夏までは、高校3年生だったが、今はスクールを「卒業」して受験の真っ最中。

目下の最高学年は、英語を学び始めて4〜7年程度の「小学生アドバンスクラス」の小学生だ。

この生徒たちへ、スクールが来年度の目標に定めているのは、こんなところ。

●英語学習期間47年 小学生アドバンスクラスの目標 

(語彙)(北米基準) G1G2

(読解) Lexile 400〜600L(英文の難易度の客観的数値。850~900Lがハリーポッターシリーズ)

(文法)(北米基準) G3レベル。より複雑な文章を構造的に理解させ、自分でも短文を作文できるようにする。

 (絵本・読本のreading) 810冊程度(年間)をリードアラウド。 精読とシャドーイングを使った速読両方の読み方で学ぶ。読解力と長文を大づかみにする力と reading fluency。日常的言い回し。

 (アセスメント ) 年2回。reading fluency と読解、語彙の指導の進捗を測り、最適化。

(発表) 発表会2回。学んだ本を聴衆の前でリードアラウドする。表現力、プレゼン力養成。

 

このクラス、自分たち指導者が教えてきたクラスなのだが、生徒がここまで身につけてきている力に、ときどき新鮮な驚きを感じてしまう。

つい出る言葉は「よくわかったねえ」。

時には「なんで分かったの?」。

そう言われた生徒たちの、なんともいえないくすぐったそうな、ちょっと誇らしげでもある表情がいい。

 

一番驚かされるのは、語彙と文法力の成長だ。

初見の本の本文を読ませて、意味を推測させると、100%でなくとも遠からずのことをいう。

または読み間違えても、全然わからなくて間違えたのではない、勘違いなど知的な間違えだったりする。

 

例えば「bare」と「bear」を勘違いして、文意が「はてな?」になったりするが、英語をちょっと知っている人の知的で、なんだか可愛らしい間違えだと思う。

 

全く文法など知らなかった生徒が、近頃では「theyは、『やつら』だから複数で、verbはsがつかない」とか、呟きながら文法のワークをやっていたりする。

面白いのは、「呟く」こと。ひとりではなく、複数の生徒がそう。

尋ねられていないのに、例えば主語によって動詞の形が変わることを、ぶつぶつ説明しながら問いを解く。

学んだばかりで、自分でも確認作業が必要なのだろう。その初々しさが、とても可愛らしい。

 

「なんで分かったの?」などという生徒に失礼な質問をしてしまうことがあるが、その答えがカッコいい。

 

「う〜ん、なんとなく」。

 

こういうのが、先生冥利に尽きる。

やったね!

 

これは、ある程度、そして内容のなる英語学習を継続してきて、英語知識の「基底部」が大きくなってきた証拠だと思う。

英語の知識というもの、よく氷山に例えられる。

表に出ている部分、使える英語は、海水下の巨大な基底部があってこそのもの。海上に出ている「氷山」は小さくても、基底部は大きい。

生徒たちの「なんとなくわかる」という感触は、英語の基底部が大きくなったことによるのではないかと思う。

大昔、わたしには構築が難しい英語文を、よく英語母語者がすらっと言えたり、一つ一つの単語の意味はわからなくても全体を大づかみできるのを見て、「どうして分かるようになったの」と聞いた。

その時の英語母語者たちの答えは、みんな、「なんとなく」だった。

当時のわたしには、ちょっと腹立たしいものだったが、今ならもっともと思える。目に見えない知識がたくさん溜まって、やっとその一部が日の目を見る。

英語を「知っている」と「使える」は違う。

基底部が「知っている」ことのありかで、上に出ている氷山は、英語の「使える」部分。

「知っている」英語の知識は、何年もかけて作っていかなければならないが、順調に学習が進めば、4〜5年で「使える」英語が見え始めるように思う。

 

英語絵本をどう楽しませるか[読み方]〜2020年度絵本リードアラウド認定講師講座を終えて:その1

2020年度の認定講師講座が、1月の発表会で終了した。

英語指導者に、絵本の朗読と、それを指導する力を磨く講座、一年間の習得の発表会である。

朗読。

聴かせていただいて、まずは、みなさんが朗読への興味を持って、朗読を磨く「面白み」を共有していただけているなあ、という感慨があった。

世間には、聞いていて何のイメージも浮かばない、文字面をただ「きれいな」発音や抑揚で読む朗読や、型にはまった仮面のような朗読、また朗読にも至らない読み下しがある。

そこにあって、英語がよくわからない人の頭にイメージと各場面に漂う感情が伝わる朗読を、一緒に目指している連体感のようなものが感じられた。

次なる高みへの力が湧く。

 

ところで、リードアラウド認定ベテラン講師R先生が、発表会を前にとても興味深い経験を話してくれた。

小学生に、『The Little House』読んで聞いてもらった時のこと。

英語がかなりわかるようになってきた4年生だが、最初、先生が読むのを聞いてあまり意味がわからなかった。わかるところと、わからないところがモザイク状…..。それに対してR先生は、わからなかったところは、自分の読み方に問題があったと気付いた。

理解してもらえなかったところは、そっくりそのまま、R先生自身の頭の中でイメージが湧いてないところ。文字面だけを読んだところだった……。

 

気づきは、とても重要だ。一人で読んで、いくら録音を聞いても、自分が大した耳を持っていないと、問題点を発見できない。しばらくは、「耳のいい人」に指摘してもらうことが、一番大切。

それを続けて、自分の耳がよくなってくれば、自分で問題点を発見できる。

この繰り返しで、だんだんと自分の耳も、「口」もよくなっていく。

 

さて、R先生が自覚したイメージがわかない言葉、平坦になっている言葉に、イメージを取り戻すのは、どうしたらいいだろう。

 

それは、私の経験から言うと、筋トレに似ている。

少しずつ「筋肉」は付いてくる。でも落ちやすい。

1年休むと、70%くらい落ちる。3か月なら、50%?続けなければ、20%くらいまで落ちてしまう感じだろうか。

 

でも朗報がある。

この「筋肉」すなわち表現力は、一度しっかりつけたものなら、たとえいくらか落としても、回復が速い。

初心者の時のような、ジリジリと力がつくのではなく、パッと、失った半分が数ヶ月で戻ることが多い。

 

さあ、来年度。

「筋力」を落とした人はパッと戻して、まだまだの人はジリジリ力をつけて、ご一緒して行きましょう。