新宿の朝日カルチャーセンターは、20代の頃、コラムの書き方のクラスでお世話になったり、世界の食文化の講座で京都大学の先生たちに接したり、思い出深いところ。
そこで今、なんと講師として講座を担当させていただき、細々でも5年あまりも続けてきている。
受け持ちは、もちろん英語絵本。
「リードアラウド」といっても人はわからないから「声に出して読む」と枕詞?をつけているが、大人に英語絵本に感情を通わせて読む方法を、教室とオンラインのハイブリッドでレッスンしている。
朝日カルチャーセンター新宿校「声に出して読む英語絵本」:https://www.asahiculture.jp/course/shinjuku/9db3356f-7d9b-1ad0-c6ca-641437169bb8
これまで講座では、大抵は英語絵本を二冊(文字が多めのものと文字が少なめのもの)、隔週一回90分、それをほぼ3ヶ月、六回で仕上げてきた。
大人の「おけいこ」にありがちな「いつまでも初級」、のような現象が幸いみられず、驚かされている。
代わりに、続けているとだれもが、特に1~2年目は継続期間に比例した上達を見せてくれることが、わたしのちょっとした誇りになっている。
「英語絵本は、ネイティブの人だったら、だれでも上手い」と思うかもしれない。
ところが、「日本人ならだれでも、朗読がうまい」わけではないのと同じ。このことは、なかなか日本人にはぴんとこないらしい。
Youtubeなどで見ても、いわゆる「棒読み」の英語ネイティブによる絵本read aloudは、全盛(?)なので、お手本にするのは発音だけにしておくといい。
作家が研ぎ澄ました言葉で書いた文を、声にだして読むことは、表現活動だ。
なかなかAIには真似のできない、文字に込められた心の機微を、文字から立ち上がらせる行為は、「ただ読む」とは違う。
芸は、磨く必要がある。
ところで、この講座。
ちゃっかりものの、わたしらしく、実益的な面もある。
ある程度上達すると、読んであげることで、英語に疎い人や子どもたちを楽しませること、もしかしたら「英語は楽しいよ」と英語学習の動機付けの手伝いも、できるのである。
10/18 からの講座で使う英語絵本