【絵本リードアラウド認定講師講座】第4回報告その2:幼児の親向け指導〜リードアラウド研究会

英語絵本をわが子に読んでやろう、と思う親御さんが増えている昨今、英語指導者はそういったみなさんをどう指導するかも、本講座のテーマの一つだ。

その1」で書いたように、忙しい中集まった親御さんに「来た甲斐があった」と思ってもらうためには、何をしたらよいか。

特に今回の『More』では、ガラクタ集めの習性があると言われるカササギが集めたモノたちが、文字通り「山ほど」描かれているので、そのモノたちの名称は挙げられるようにしておく。

意外と知らないものもあって、予習は必須だ。

そして次だが、これは大抵の親御さんたちは自覚していないが、リードアラウドでもとても大切にしていること。英語が非母国語の子どもに英語の本を読んであげるのに特に大切なのが、表現ある読みをすること。

これが大切だと思ってもらうことが、難しい。

発音については大いに気にしていのに、こちらはほとんどゼロかもしれない。どう興味を持って、楽しんでもらうか。

親でなくとも、一般の大人は、英語絵本を読むと90%くらいの人が「普通に」読む。普通とは、ただ文字を声にすること。

これは表現ではなく、書いてあることの伝達としての読みである。

絵本はニュースでもなければ、お知らせでもなく、作家たちの作品、表現すべきものであり、おまけに英語で、相手は英語を知らない、幼児なのである。

幼児は、日本語であってもニュースやお知らせにほとんど反応しない。何か自分に関係あるストーリーが語られて初めて、注意を向けてくれる。

そこで、ストーリーを語りとして聞かせる、表現する力が必要になる。

この日、親御さんの表現を引き出す、ウォームアップになるアクティビティを実際に自分たちで演習した。

文字がとても少ない本書、「普通に」読むと大抵が「のっぺらぼう」になる。

まずは、nothing-something-everything この3語を、いろいろニュアンスを変えて言い換えるアクティビティ。

そして、more-lots-plenty の形容の度合いの変化をつける。

muchも、a bit much、much too muchと、どう違えるか。

enough? enough!はどう違うか、

more than enoughはどう?

親御さん向けのアクティビティをしながら、実は自分たちの表現練習でもあるわけだが、表現練習というもの、どうも自己解放と繋がって楽しいから不思議なものだ。

こうした楽しさを、親御さんに伝えられたらと思う。

親御さんの「来た甲斐があった」感は、これまで英語絵本を読むにあたって疑問に思っていることに意見が聞けることでも、感じてもらえる。

そこで親御さんからのFAQへの答え方を、おさらい及び新しい情報も。私たちの答えが、自分の狭い経験値ではなく、できるだけ客観的なものにするという心構えは大切だ。

第二言語習得論に照らしたものなどを、できるだけ知っておく。

いくつかあるFAQから、この日は動機付けについてなどについて、ディスカッション。

それから、

いつも時間が押してしまうのが反省点なのだが、ひとりひとりにお願いする模擬指導で締める。

ついつい指導者というもの、発問することで双方向型の進行を心がけていても、発問のなかに(巧妙に?)説明やら解説やら想定回答などを入れてしまっていていることもある。

そう言った場合、面白いのは本人が気づかないこと。

なので、指摘されないと修正できないものだ。

発問するということ、リードアラウドの指導を意識し始めて日が浅い人ほど難しさがあるようだ。この講座が、いい機会でありますように。

絵本リードアラウド認定講師講座第4回:報告その1〜リードアラウド研究会

今回、2020.6.13も引き続きオンラインでの開催で、課題書は『More』。また前回から持ち越しの『Frederick』の朗読の仕上げも一緒に行った。

『Fredrick』の朗読では、ナレーター、Frederick、ネズミたち、この3種の声を、具体的にどう違いをつけて読むか、その確認から。考えるべきことは、

1.声のpitch(ネズミたちはナレーターより高いだろう)

2. rate(ネズミたちは速め)

3. 遠近/volume(夏の間は外で遠い、冬は石壁の内側で近い、Frederickが指名されて答えるのは「舞台」の上からの朗詠)

この3点。

こうして書き出して、確認し合ったおかげか、その後に2組で読み上げた朗読は、見違えるように。

3者のキャラが見え(or 見え始め)、場面の立地も空気で漂い(始め)、だれに向かって言っているか違いが聞いて(なんとなく)わかるようになった。

講評をし合うのは上達のため、この日のみなさんの講評は、特に的を得たいいものだった。みなさんのと大島の講評を参考に、さらに芸を磨いて欲しい。

 

さて『More』だが、これは指導方法を中心にした演習をした。想定した対象は幼児に読み聞かせをしようという親御さん。

英語絵本のレッスンを受けようという親御さんは、受講しての「お得感」が欲しいはず、と経験的に思うことから、われわれ指導者は、課題書の分析や「トリビア」(雑学)を、この講座で仕込み備える。

本書だったら、テーマとなる格言、

More than enough is too much.

は、知っておいてもいいだろう。

そして、主人公の鳥、Magpie(カササギ)の生態調べや、カササギが収集してきた多くのもの(ガラクタ?)たちを、英語で言えるようにしておく。意外と知らない単語や、もの自体がいったい何なのか知らなかったりするので、準備は必須。

それから次に欠かせないのが、幼児を交えてのアクティビティ、何をしどうそれを学びに生かすか、大切な点だ。(つづく)

どうやって「やる気」を出させるか〜キッズブックス英語スクール

クラスメートの力の付き具合や、授業の進み方から、自分は後塵を排しているなと子どもなりに自覚して、やる気を失いかけているのに指導者として気づくことがある。

そんなとき、学校のように大人数だと、なかなか対応ができず、そのままにせざるをえなかったり、あとで気づいて、無力感で落ち込むこともある。

幸い今のスクールは、超小クラスの私塾。これで対応できなかったら情けない。

 

英語を初めて2,3年、それまでの語数の少ない絵本から、そろそろ「readers」と呼ばれる、絵はあるが文量が多い本に移行中に、そんなやる気を失いかけている生徒の表情をみることがある。

そこでの対応方法、うまくいきそうな方法について、記しておきたい。

 

Sentenseを組み立てるゲーム、例えば Fast Phrase Game を使うこと。

以前このブログでも、元のサイトを紹介したが、その中でもこれは、ちょうど、文章が多くなって読解が難しくなった生徒に、文の構造、特に主語と動詞の基本を自然にわからせ、自信を取り戻させるのに効果がありそうなのだ。

英語がわからなくなるきっかけは、ゴロゴロしている。

欠席や聞き漏らし、ほんのちょっとのことが、きっかけになって、すぐに「ああ!もう何が何だかわからん!!」というような気持ちになることもある。

自分で乗り越えることもあるが、周囲がそこで放っておくか、手を差し伸べるかが分かれ道。

幼少から英語をせっかくやってきて、すぐそこまで「英語がわかる」「英語が得意」という道、すなわち英語読書に入る道が見えているのに、今、投げ出したら、もったいなすぎる…。

「ああ、もうわからん!」という気持ちになっている生徒なら、「PCゲームだから」と乗せて、最初は当てずっぽうでもやらせる。

オススメは、Fast Phrases でも「can/can’t」のセットを選ぼう。

しばらく勝手に操作していると、それまで絵本を読んできたおかげか、自分から文作りの構造がぼんやり浮かんでくるようだ。

最初手応えは、使われている3種の主語、SheかHeかTheyが、女性、男性、複数人で区別されることの気づき。先生の説明は、そのわかり始めた現場で口添えすると効果的。

次に、can とcan’t の違いは画面の絵ですぐに理解する。「できる」のか「できないのか」、canなのかcan’t なのか。間違えば、「ブブッー」とブザーがなるし、同時に誤答が赤字で表示される。

「ああ、そうか」など独り言も漏れ聞こえてくる。動物実験のようだが、わたしたち人間も、ブザーの音は不快で避けたくなる。すると正解率が高くなっていく。

次に動詞を選ぶのだが、あてずっぽうから、音声を聞いての判断や、消去法も駆使して、「あたり」が増えていく。動詞の語彙が、おかげで少しずつここで増える。

知らない単語も、何か印象的な「ひもづけ」、このゲームだとイラストがあるので、記憶に残りやすい。

また、よく考えられているのは、間違った問題は、何度か手を変え品を変え再度問うてくること。ちょっと執拗なそれをクリアして、初めて完了。

おまけとして、自分の名前をスコアランキングに登録ができて、「世界順位」(24時間ごと)が残る。これも、ささやかな動機付けになる。

ちょっと授業中の表情が暗かった生徒が、このゲームでいいスコアを出した日、なんだか晴れ晴れしていた。

「つまづき」が新鮮なうちに、こんなゲームもやるのはいいのかもしれない。

 

 

『プレジデントファミリー2020夏号』紹介記事〜キッズブックス英語スクール

2020.6、現在発売中の『プレジデントFamily』2020年夏号の英語絵本紹介のページに、絵本を紹介した。

スクールやリードアラウド認定講座の皆さんには、おなじみの本がほとんどで、新鮮味はないが、お知らせまで。

この雑誌のこの号、今時の子ども英語に役立つ情報がある。例えば、Youtubeやサイトで面白いものも紹介されている。

『History at Home』などかなりいい(上級者向け。普通の日本の子どもだったら、高校生ならわかるかな?)

Netfixも、見たくなった(Who Was?シリーズなど)

そのほか、いろいろ載っているので、ご一読をお勧め。