発問!発問!発問!〜リードアラウド研究会

リードアラウドらしい指導の鍵は「発問だっ!」と、思っている。

先日の絵本リードアラウド認定講師認定審査の、皆さんの模擬指導 では、いいところなのに生徒に尋ねずにスルーするのを見ては、「発問だっ!」と心で叫んでいた。

ブックハウスカフェで子どもたちとのリーダーズシアターがあった。本は『Night Animals』だったのだが、以下のような問いかけで全編を進めた。「発問するってどうするの?」と思う指導者みなさんの参考までに、順不同で一部だが、発問そのものを挙げてみる。「→」からは、子どもの答え。

表紙を見せながら「この本、何の本だろう」→暗いから闇。動物の本。

題を一緒に読んで「知っている言葉あった?」→ Night! 闇だ。夜のこと。Animals! 動物

それを受けて「夜に起きている動物だね。どんなのがいる?」→ひとしきり動物名を挙げさせ、英語でも言ってみる。夜行性でなさそうなものには、「昼のほうが元気かも?辞典で調べてみよう」とオープンにしておく。

この本に出てくる夜に元気に起きている動物は?」→(本に目を向けさせる。パラパラ全体を見せながら)こうもり(bat) クマ(bear)

登場する動物名を挙げさせ、不案内なものpossumについて、考えさせる。「これ、何だろう?」→monkey? rat? 挙げるもの順に英語名も教えるが、possumは出ない。

possumについてヒントを出す「どんな特徴があるかな?本の絵を見て」と内容に触れさせる→怖がり、すぐに気絶する?

「臆病で、危険だと思うと死んだふりもする、ネズミの仲間で木に住んでいる、possumっていう動物なんだ」とマメ知識を与える。

出てくる動物の鳴き声は?特徴は?」と、本文の内容にさらに入り、ところどころ書かれている鳴き声を見つけさせ、一緒にそれらしく読ませる。

今のwolfの鳴き声、どうだった?」→ イヌっぽかった。ちょっと声が小さかった。

「イヌの先祖だからイヌっぽいね。野生だから大きくしてみようか」その声から、登場動物の台詞の読み方を想像させ、やらせる。読ませる。shhhhなどから臆病などの特徴を挙げさせる。本文に本格的に入る。

「Big, hairy, long sharp clawsってだれの特徴?」→bear!

ちょっと集中を切れた時、いちばんウケそうな動物について尋ねる。「スカンクの特技は?」→おなら!

「怖くなった時、危ないと思った時、そう一発するね。じゃ、この話では何発したかな?」。これでもう夢中で、描かれた黄色いガスを探し始める→3発!ちがう4発!

じゃ、一発目のところ、なんで怖くなっちゃったのかな?」その場面にかかれている情報を読んだり、発見したり。→wolfの声を聞いたから。possumは気絶してる!

幼児から小学生3年生が混じったなか、秀逸な本書の描写に助けを借りながら、小学生の興味(「夜行性」などの科学的な用語や動物マメ知識など)を引きつつ、聞かせ、マネさせ、自力で読ませ、物語をわからせる。すわったまま約40分(残りの20分はリーダーズシアターのプレゼン)、子どもに質問を投げかけそれに答えさせつつ、関連づけて読ませる。子どもはちゃんと、ついてきてくれる。

こうした子どもへの問いかけが「湧いてくる」タイプの指導者でも、経験が浅いうちはそれなりに予習して、付箋紙で発問すべきページに発問の内容を貼り付けておくといい。湧くように発問できるようになるまでにかかる時間は、経験の多さや個人差がある。しばらくは付箋紙でいい。

発問が湧いて出てくるタイプとして、自分の頭のなかを見てみた。特徴なのかどうか、でもどうやら、ものを見るときに、いつも新鮮に感じるという態度があるようだ。発見しようという、好奇心?かも知れない。

(なんども読んだ本であれ)ページを見たそのときに「これって…?」という疑問が一瞬浮かび、「ああ、そうそう、こういうことだ」とこれまでの経験や知識で答えが出る。ときに出ないときもある。そのときは、すぐに知りたくなり調べる。それから、得たばかりの新知識に満足したり感心する、というパターンだ。

一瞬の「これって…?」という疑問は、だれの頭に浮かぶはずなのだが、それを認識するか、しないか。認識してその一瞬を捉えれば、それが発問そのものになる。自分の知っている答えで納得してしまうより早く、浮かんだ疑問を認識する。

ボタン押しゲームのような、一種の反射神経かも知れない。頭の中で、たとえば左から疑問が湧き、右から答えが湧くとすると、経験を積んだ大人になった今は左を省略して右のボタンを反射的に押して、それを生徒に伝えているのかもしれない。その自動化しているらしい流れを再び戻して、左のボタンを押す。反射的に押せるようにするのだ。

新年度のリードアラウド認定講師講座では、ちょっとここらへんの「反射神経」の演習を考えてみたい。

Night Animals

絵本リードアラウド認定講師講座[一日講座]

Pouch!

The Carrot Seed

The Happy Day