指導者向けワークショップ#6報告:その1

この日、中西先生とは演技論にまで踏み込んだディスカッションになった。実況中継できず残念。いくつか、キーとなることを書き出しておく。使用絵本は『おじいさんの旅』。

○声は高いところ(頭の後方上方)を意識して出す。それが空間を掴んだ存在感として、聞く人に感じられる。広がり、響き、輝きが変わって来る。→そこを意識する練習は、いつでもできるので、気が付いたらやること。また、本を読む時は必ず意識しながら読む。

○小さい声で読む場面であっても、100%のエネルギーで。エネルギーを落として読むのではない。

○次のページを適時に開けられるように、指をページにかけておく。意識の間ではない、不用の間を作らないため。

○自分がいちばん美しく見える姿で読もうとすること。

○ナレーターがたとえ中年男性で自分はその声ではないとしても、そう聞かせてしまえばいい。→ただ、どうやるかを考える。

○自分の読みを客観的に判断するために、録音して聞くことは有効。しかし、そのうち録音せずとも自分の声が客観的に聞こえるようになる。→大島の経験では、真剣に取り組み出した1年目は、ガンガン録音。録音してはチェックし、取り直し、チェックの繰り返し。しらじらしい読みなど、自分の読みの中で発見しては、しらみつぶしに読み直し。いくらやってもよくならない日もあり、そのときはやめる。数日後、すらっと出来ることがある。

○「沢山練習をした本を読んだ時より、初見で読んだ本の方が子どもにウケたが……」という疑問には、恐らく練習を積んでいる本はまだ完成していないで不自然だったということが考えられる。それに対してウケた初見の方は、まぐれかも。「(野球に)負けには理由があるが、勝ちには理由なし」と同様かも。→くれぐれも、練習しない方がいい、なんて結論を出さないように。プロは、まぐれに頼ってはいけない!

○真実を想像して、ふさわしい感情を移入して読むこと。微笑むべきところでないはずなのに、笑みを浮かべて読んた参加者へのコメント。

(つづく)
おじいさんの旅
『おじいさんの旅』

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