ここ3ヶ月は、普段以上に幼児との接触が多い日々だった。
特に、3歳と4歳のふたり。ひとりは数時間だけだが、もうひとりはかなり長時間一緒にいた。
そこで、英語に関して驚くべき発見をした。
まず、どちらも母語は英語ではない。
だが2人の母は母語のほかに、米国英語を流暢に話す。
そして、バイリンガル教育を目指し、子どもにしばしば英語で話しかけ、子どもの受け答えもかなり英語になっている。
ここまでは、子どもはすごいなあとの、のんきな驚きだった。
だが、それぞれの子どもの英語を聞いていて気づいた。
違う。聞き慣れた英語と違う。
そうだ、ところどころに、英国英語がまじっている!
語彙も、英国風が混じっている。
ここは日本、母たちは米国英語。なぜ子どもが英国英語?
ふたりの母に尋ねてみてわかった。
子どもふたりとも、 YouTube で英国発の「Peppa Pig」というアニメシリーズを見ているとのこと。
これだけ。
どれだけ影響力があるんだ?
絵は見かけたことがあったが、絵本としてはわたしのレーダーにひっかからず、アクティビティブック(ぬりえとか)の類で知っている程度だった。
調べてみて驚いた。
この「Peppa Pig」、2004年にプレスクールの幼児向けに英国で作られたTVアニメシリーズで、少なくとも2027年まではシリーズの継続が発表されている、国民的人気番組だった。
このブタの一家は、国会で首相が言及して笑いを取れるほど、超有名だったのである。
そして2005年から2007年に米国で、まずは米国英語の吹き替えで番組が放映された。
しかし、2008年以来、一貫して英国英語のまま放映され人気番組となった。
と同時に、米国のあちこちでささやかれるようになったのが、「Peppa Pig Effect」という言葉。
「うちの子どもが、なんだか英国なまりの英語を使う」
という親の報告が各地であがってきてわかったのが、原因が「Peppa Pig」以外に考えられないということ。
ということで、この「Peppa Pig」に影響されて、非英国英語圏の子どもが英国風英語を喋るようになることを、「Peppa Pig effect」と呼ぶらしい。
わたしもそんな、まさにPeppa Pig effectを受けた本物の、英国風英語をしゃべる幼児を知ったというわけだ。
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