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今や、英語絵本のイベントの中心は赤ちゃん、というくらい赤ちゃんや幼児の英語初心者の参加者、前述のグループ(1)が増えた。
2024年新年度を迎えるにあたり、まずグループ(1)のリードアラウドをどうするのか、を考えてみた。
赤ちゃんや、まるっきりの初心者の幼児を前にして、これまであれこれ試みたことがある。
それらから見えてきたもの(フィールドワーク)に、発達心理学や第二言語習得論などの研究成果などを読んでわかってきたこと(デスクワーク)も加味して、考えた。
まず、これまで縛られていた(本文はすべて読む)ことから、絵本の読み手(指導者)を解放することを考えた。
•本文は、全文読まなくてもいい。
この思い切りをしたら、これまでどれだけ、全文を赤ちゃんにも読もうと四苦八苦していたかが、よくわかった。
それをしなくてもいい、と思うと緊張がとれて、読み手に楽しむ気持ちがどんどんと湧き出てくる。
この子たちに、ああしてやろう、こうしてやろう、というのは経験値が少ない場合はあまり思いつかないかもしれない。その基本を挙げよう。
•このグループが興味を持つもの、音、自分に向けられる感情や動き、動き、繰り返し、自分への他者のリアクションなどで、刺激する。
具体的には、どうしたらいいのか?
•本文のなかの言葉から、「面白い音」(英語として耳障りがいい。気になるなど)を見つけて再現する。できるだけ、その本の「本筋」を表す言葉がいい。
たとえば『Very Hungry Caterpillar』。本書は、赤ちゃん向けといいながら、本文が長い。そこで、「読む」言葉を絞りに絞った。基本はたった4語!
egg, caterpillar, cocoon, butterfly
この本のエッセエンスがこの4語に凝縮されている。
聞き手に余裕がありそうだったら、
hungry
を加えてもいい。
絵とこれらの言葉を照らし合わせながら、「読み」進む。
ただし「読み」には少々工夫がいる。「ドラマや意味を込めて」。動作を結びつけることも役にたつ。
読み手がちゃんと物語の進展を、最初から把握していないと「意味を込めて」ができないだろう。
このグループには、何しろ「楽しい」と思ってもらう。
赤ちゃんなら、こちらの言葉を聞いて「笑って」もらう。
そして、願わくば一語でも英語の言葉を「まね」して発語してもらう。
そうそう、この年頃は「繰り返し」が楽しい。
読み手は、本に書かれた物語を体に入れて、言葉を数語に絞り、それを生き生きと場面ごとに言い方を工夫しながら繰り返す。
[金町(葛飾区)の公共施設「カナマチぷらっと」のイベントでは、赤ちゃんを中心に、月一回(たいてい第一日曜日)お馴染みの「お楽しみイベント」になりつつある。]
(第二のグループについて、つづく)