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英語絵本を主教材にしたリードアラウドで、英語指導をしていて、年に二回、「3-minute Reading Assessments」を使って、自分の指導が生徒の力をつけるものになっているかを、生徒のreading fluencyで計っている。
これは、日本人の子どもでも、英語圏のG1程度の文がどうにか読めるようになった頃から始められる、自分の指導を省みるための、お勧めの方法だ。
「一分間で正確に読み上げられる語数」を計ると同時に、Reading Fluencyと定義された、読み方の「正確さ、適した速度、文脈にあったフレージング、内容の理解がうかがえる表現ある読み方」の段階を数段階に数字化し、評価する。
Fluency (流暢さ)という質的なものを、もらさず数字で評価できるというわけではないが、一部でも一応数値化すると、生徒のreadingの進捗が見やすくなり、指導の目安となり、個々の生徒に、具体的な補習を考えられる。
ここ半世紀、Phonicsが一種「国策」のようにアメリカでは広まり、おかげでそれ以前のように、文字になった英語を読み下せないアメリカ人は少なくなった。
だがそのあとに、別の問題が英語圏の教育者の間で語られるようになった。
それは、「読み下すが、文の意味がほとんどわかっていない」という生徒の存在だ。
わたしも挙げたことのある問題である。
実はFluencyの数値化というのは、この問題を解決する具体案として考えられたようだ。
忙しい先生でも、3分でひとりひとりの生徒の読解力を、1分だけ音読させることで計れる。
わたしが提唱しているリードアラウドは、まさにこのFluencyを育てる方法でもある。
「どういう気持ちで言っているのか」を考えさ、その気持ちになって(気持ちを言葉に載せて)読ませる。
「(気持ちなんて)わかんなーい」という反応に対しては、実際に指導者が多少大げさに「気持ち」を込めて読むことも多い。
そしてそこから、子どもにその文に宿る感情を推測させて、さらに「なぜそういう気持ちなのか」を考えさせ、文意を探る。
こうして、読み下せるだけでなく、Reading Fluencyを身につけさせる。
これがリードアラウドの英語学習方法の特徴のひとつだ。
科学的な英語の学び方を目指し、第二言語習得論を参考にしつつ、Reading Fluencyの評価など英語圏の英語教育も視野に入れて、意味のある、効果の上がる、社会で必要とされる英語力を、生徒につけて欲しいと思う。