「英語絵本を子どもに読むとは」Mem Foxの教え~ リードアラウド研究会

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  「リードアラウド」を、新しい英語絵本の読み方としてまとめようと思っていた20年近く前、強力な助っ人がいた。

Mem Fox、そのひとだ。

オーストラリアを代表する絵本作家で、英語圏では非常に名前の売れた、そして絵本に定評がある。

その彼女が絵本ではなく、英語絵本を子どもに読むことの素晴らしさを綴った本『Reading Magic』に書かれていたことが、わたしが考えていたreadingに対するものへの考えを言い当ててくれた。

その『Reading Magic』、2001年刊だったが、改訂版が2021年に出ていたのに最近気づいた。

新しい章も新たな前書きも加わりパワーアップしていた。

 

今のわたしに、改めて本書から、「大きな声」で聞こえてきたのは……

 

・子どもが大好きな本には、3Rがある: rhyme, rhythm, repetition

 

 Dr. Seussの本を、未就学児から中高生、大人まで、かなり読んできて、rhyme の面白さ、英語としての面白さ、学習効果を実感している。

rhythmについても、読み方を指導をしていると、読む「スパイス」の一つ、また聞きやすさの要因の一つだなと、つくづく思う。

そして、repetition。この繰り返しが、子どもに読むことを楽しませる魔法のひとつだと認識して、おおいに活用している。

 

そして、Memの声が、ひときわ大きく聞こえるのは、ここ……

・「読む」とは、 not in the sound ,

「読む」とは、 make sense out of the print

というところ。

printされた英文字を、声に出して読む知識、 phonics が英語圏でも普及して、「読めるようになった」と盛り上がる。それはそれで素晴らしいが、「なんて書いてあるの?」と尋ねて意味がわからない場合も多く、「それは『読んだ』とはいわない」とMem.

また、「英語はcrazy で、phonicsのルール通りの英単語は約50%しかない」と、旧版より厳しい数字になった。

「Phonics のルールはたくさんあるうえ、例外までたくさんある」。

そして「ルールは人々の『accents』のせいで、 don’t remain constant.」。確かに単語によっては、イギリス、アメリカ、オーストラリアで同じ綴りでも読み方が違っている。

あーあ、どうする?

 

Memは手厳しい。

「barking at print」(活字に向かって吠える)だけの子どもたち、なんのexpressionもない。そして、理解もしていない。

To read is to make some sense out of the print, not merely the sounds.

 

この約20年で、Mem のこの部分を論じる声は、また大きくなったようだ。

わたしは、「やっぱなー!」と改めて、Memのいるオーストラリア、アデレートのほうにおじきするのである。

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