小さなスクールだが、絵本を主教材にしたオリジナルなカリキュラムで英語のレッスンを続けている。
レッスンでは、できるだけ近年の学問的知見、SLA(Second Language Acquisition:第二言語習得学)に則った科学的な方法を模索してきた。
スクールでの指導の進み具合は、英語圏の学校でも使われている、reading frequencyを指標にしたアセスメントを、だいたい半年ごとに、生徒ひとりひとりにすることで、
単語認知の正確さ、
1分間で正しく読めた語数、
流暢さ(表現、声の大きさ、フレージング、抑揚、滑らかさ、ペース)、
読解力、
語彙力
の変化を大まかに捉える。
ここ10数年、ほとんどの生徒に、順調な伸びが見られているのは「単語認知の正確さ」「1分間で正しく読めた語数」。
これは親御さんにもわかりやすい英語力進歩の指標で、「文章はだんだん難しく、長くなってきているのに、まちがえずに、案外スラスラ読めているな」と認識もされやすい。
残りの指標だが、そのなかで、語彙力の伸びが芳しくないことが浮かび上がり、3年ほど前から指導方法の強化を模索し始めた。
その語彙力について、スクールとしてはどんなことを試みてきているのか、子どもの学びは改善してきているのか、今後の見通しはどうなのか、など第二言語習得学に照らしながら、書いていこうと思う。
(その2につづく)