思いがけず、「オンラインレッスン方法を構築せよ」との課題を「天命」としていただいた、2020年の春。
個別レッスンでは長く使ってきているが、一対一と複数相手の授業は違う。いくら二人でも、不思議なものだが、こちらの構えがどうも違ってくる。
進行表のようなものを用意する。
また、このオンラインというもの、リアル授業よりもアドリブがきかない感じ。
手元にたまたまあったものを掲げて話し始める、といった場面は、
なぜかまだわからない(持ったものが、遠い感じ?見えにくい?)が、
聞いている生徒(参加者)の集中力を切ってしまうようだ。
そこで、この一週間はオンラインでの「コンテンツの共有」のお勉強。
授業を受けてくれている生徒の画面に、先生のPC画面に出したのと同じ資料を見せる方法だ。
これをすると、ガンとしっかり見るべきものが目の前に迫って、集中度が変わる。
こういうのは、一人3役(PCの私と、iPhone、iPadの私)で印象を見ながら確認している。
コンテンツには「注釈」というのも付けられる。線を引いたり、矢印を見せたり。これのホストとしての使いっぷりが、まだぎこちない。
「ホワイトボード」にすることもできるのだが、文字を書いたり活字を打ったり、タイムラグ(反応が遅れること)が気になる。隔靴掻痒。
パソコンの画面にペンで書きたくなる…。
また「注釈」を、ホストである私だけでなく、参加者にも使えるようにできる機能は、子どもたちが喜びそうだが、それに気が行きっぱなしになるのも困るので、お預けかな。
先日のオンラインレッスンで、いつものリードアラウドのように、全員で声を出して本を読んでみて、何かヘンだと気付いた。
あ、音が重ならない。
合唱や合奏が、物理的にできないのだ。常時、誰か一人の声を拾い、おまけに代わるたびにタイムラグがある。聞けたもんではない。
ちょっと失望していたら、「いっぺんに聞こえないことから、普段と違う練習ができる」と、指揮者がとても前向きに書いているのを読んだ。
そうか。一つの音だけを聞いて(他を「ミュート」して)集中できるのか。
今頃、「ミュート」ボタン探しなんかで手間取ってはいけない。
みんなの声を拾うときと、聞かせるときとで、オフーオンを迅速にすること!
この春、リアルな授業がままならなくなったおかげで、新技術の海に飛び込めた。
ありがたい。