指導者WS、ワーク修め

2010年度の指導者向けワークショップが終わった。
各自の今後の練習の方向が見えた、感慨深いワークショップだったと思う。

絵本をリードアラウドしようという先生方が、まだ英語力のつたない子どもや、得意ではない人たちに、
その本の内容やニュアンスを、出来るだけ英語のままで伝える読み方
に近づくためのワークショップだ。

上手になる過程に、ある程度の共通するものがあるのが、とても興味深く、また、大げさのようだが、人の伸びしろのようなものを間近に見て、「人間って凄い」と思った。

その「ある程度共通する過程」は、こんな感じのものだろうか;
1. スタート:ほとんど、つっかえず、正しい発音とフレージングで読む。(ここが、スタート点なのが、指導者向けWSならではのハイレベル。)

2. 情景が浮かばない、ただスラスラ読む。

3. 単語や句、文に情感を入れようとして、借り物の「メロディ」に乗せる。
(「演歌調」「アニメ調」「オペラ調」「教授調」「メロドラマ調」などなど)ここで、「くさい」「キモイ」など聴衆に言われる。(ここらが、巷の「読み聞かせ」のレベル)

4. 「自分の心の声」探しで、苦悶する。一見(一聞?)、「棒読み」に戻る。

5. 「棒読み」の中に、自然に聞こえる、心の声が混じる。

6. 集中すると、「心の声」部分が増える。時々、借り物「メロディ」が顔を出したり、情景の見えない読みが顔を出す、まだら状態。

7. 集中にとても疲れるか、集中が難しい。だが、集中すると、ほとんど「心の声」になる。

8.「集中スイッチ」のありかを見つけ、そこを「押す」と、いつでも、とたんに集中でき、情景が浮かぶ自然な読みができる。

9. 浮かぶ情景にメリハリをつけられる、エネルギーの「矯め」や「放出」ができ、個性かつ芸術性が高まる……。
(ちなみに、8. 9. が、レコーディングでお金をもらえるような、プロというものだろう。7.あたりまで行けたら、英語指導者としては幸せと考える。)

なんていう、ほぼ共通する過程が、学びの道程にあるなあ、と発見のあるセッションだった。

3月から開始予定の2011年度は、今年の発見を生かしたカリキュラムを考えたい。

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