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キッズブックスでは、インターナショナルスクールまたは英語イマージョン教育をしている小学校から、年に数回「ブックフェア」のリクエストを頂いて、それぞれの学校に出張して英語の本の販売「ブックフェア」を開催させて頂いている。
これは、少なくとも米国の学校(多くは小学校)では、ひとつの学校行事のように、一種学校文化になっている。日本に古くからあるインターナショナル校でも、このブックフェアをやっているところがある。
PTAが主催することもあれば、キッズブックスのような書店に、学校図書館などが委託するケースもある。
学校側の目的は、生徒の「買い物」の練習を兼ねた「読書教育」。
低学年には「初めてのおかいもの」のような場になり、先生がショッピングでの行儀やおつりの計算、お金の役割などを教える機会だ。
また、図書館や図書室で自分が読みたいと思う本と出会うのに加えて、書店であれこれ見ながら本を選び買って読む、という習慣を知って、より本と親しむことを教える、読書教育の一環とも考えられる。
ブックフェアではキッズブックスも、商売をするだけでなく、学び、喜びを得ている。
今、どんな本が英語圏で人気なのか、どんな本を探す子どもがどんな年齢層に多いのか、その傾向の変化や、本へ対する気持ちの変化など。 「グラフィックノベル」と米国出版界でジャンル分けされたもので、「子ども向け」になっているものは、反暴力や性と人種差別など日本よりも厳しく偏見のない方向にスクリーニングがされているので、学校図書館も安心して蔵書に加えているし、ブックフェアでも人気がうなぎ登りだ。
お陰さまで、わたしには未知だった「グラフィックノベル」には、読み応えのあるものも、またユーモアが今時の子どもとぴったりくるものも多く、才能ある作家が多いということも、ブックフェアで目の当たりにして学んだことのひとつだ。
「残った本、どうするの?」
と心配そうに低学年にきかれることがある。その年頃に共通する、あどけない質問だ。
食べ物のように残った本も破棄すると思っている子は、「ちょうだい」と言うし、「在庫する」という社会の仕組みを初めて聞いて驚く子もいて、その様子みて大人の心が和む。
わたしがまだ読んだことのない本が人気になっていたりするときは、「どういう話?面白い?」と子どもに尋ねて教えられ、読んだ気になることもある。
商売でありながら、学べて、大人の心をほっくり和ませてくれたりするブックフェア。
同時に、子どもが本を搬入中のわたしたちを見て「わあ、今日、ブックフェアだあ!」と、歓声を挙げてくれたりすることから判断すると、これが彼らにも喜びの時間を提供しているらしく、それは実に幸いなことだと思う。
ブックフェア問い合わせ(English/Japanese)