日々、いろいろな「仕事」をしている。そのなかで大好きなことのひとつが、キッズブックスの『英語絵本オーダーメイド選書』の選書だ。
「英語絵本オーダーメイド選書」とは、お客様にピッタリの絵本をオリジナル解説とともにお届けするサービスだ。注文をいただいたお客様には、選書の要となるアンケートへの記入をお願いしている。
アンケートが届くと、他のやりかけの仕事をほっぽらかして、すぐに目を通す。
アンケートには、こんな項目がある。
申し込まれた理由と用途
- 子どもに読み聞かせる
- 子ども自身が読む
- 自分が読んで楽しむ
- その他
ここから該当するものを選んでいただく。複数の回答が多い。複数回答をできるようにしてあるのは、いいと思う。
お子様の英語の学習年や資格
いまは幼くても英語を長く学んでいる子どももいるので、大切な質問事項だ。
印象に残っている絵本を5冊以上
これは、本の好みを推測するための質問だ。和洋問わず、面白かった本も、つまらなかった本も教えもらう。選書に重要な情報だ。
「好きな絵本」ではないところがミソ。この回答を読むのがまた、面白い。千差万別。好みは幼いときから見えていることが、とても不思議であり、同時に尊いことと思う。
選書に入れてほしくないタイトル・作者・ジャンルなど
これまた、理由などが「なぜ?」と不思議だったり、なるほどと思わせ興味が湧く。なんというか、実に人は若くして「蓼食う(食わぬ)虫も好き好き」なのだなあと感心する。
読書(読み聞かせ)習慣について
『英語絵本オーダーメイド選書』を申し込まれるくらいだから当たり前のことだろうが、みなさん幼いのに読書家。「伴走」するママやパパに頭が下がる。
興味を持っていることや分野
この回答で見えてくるのも、子どもたちの個性のきらめき。いま好きなことが、成長ともにどう変化していくのか、しないのか。どこまで深入りしていくのか。選書を横に置いて「どんな人になるのかなあ」と、ぼうっと考えることも。
興味を持たせたいことや分野
ここに親御さんたちの子育てへの真剣さが溢れている。
これらの回答を読んだあと、選書のスピードはかなり早い。AIに負けないくらいかもしれない。これまで出会った本の表紙が、あれや、これやと頭に浮かんでくる。
問題は、選んだ本が、版切れになっていないか、在庫はあるか。キッズブックスはおろか、出版社も潤沢に在庫を持っているわけではなく、残念なこともたびたびある。
でも、第二、第三候補を挙げて、手に入る本のなかから、好みに合いそうな本のリストを仕上げたときの気持ち良さ!
幸せだな、ぼくは君たち(本、本好き)といるときが、一番幸せなんだ。(加山雄三「君といつまでも」より)