キッズブックス英語スクールの全クラスで、年に一冊は人気シリーズ「Elephant & Piggie Books」をテキストとして使っている。
今年度は、ゾウとブタの仲良し二人組がダンスをするお話『Elephants Cannot Dance!』だ。
本シリーズでは、アメリカの(行儀のよい)子どもが日常使っているような、とてもこなれた会話が学べる。
英語圏の小学生が聞いたり使ったりする表現や、いろいろ配慮された大人も笑える一流のユーモアがちりばめられている。
スクールのテキストの定番、そして伝統(?)にもなりつつある。
本シリーズを学んだ子どもたちの、感情表現や絵本の楽しみ方が格段と良くなる様子を見てきた。
毎年、本シリーズで台詞回しの指導を行っているが、しばしば私に根気が必要になる。
4–5歳から小学校中学年あたりまでは、私の表情や口調をそのまま口移しに学んで、大人が舌を巻くくらい自然に言える(読める)ようになる。
この年齢グループは、口移しに教えられたことをそのまま言うにことに、おそらく屈託がなくできてしまうのだろう。
それに対して、小学校高学年以上は、精神年齢のせいだろうか、どうも屈託があるのだ。
もしかしたら、もう自分で読めるという自尊心が先にきて、口移しに教えられることを、過保護や自分を尊重してくれないと感じて嫌なのか。
確かに、正確に読める上、ディクテーションしても、かなり正しく書きとれる。
しかし、まだまだ自己流の読み方で、英語として不自然な抑揚だったり、棒読みだったりしてしまう。
棒読みになるのは、もしかすると思春期に発達する自意識に関係あるのか。
または、学校の英語の授業の(悪い)影響なのだろうか。
思えばこれまで教えた子どもたちも、それぞれ「棒読み期」があった。
生徒がそういう年頃になると、私の心の中で頭をもたげてくる「いま放っておくと、そのままの読み方が固定してしまう」という不安。
おおーい、なぜだ、その一本調子。
これまで、臨場感ある楽しいリードアラウドをしていたのに、なぜ?
「うるさい」「五月蝿い」
そう思われながら、本年度も年頃の子どもたちに、リードアラウド指導で「根気」を養成中。