(2/3からのつづき)
「リードアラウドは絵本で英語を教える」がモットーでも、他の補助教材を排除してわけではない。
第二言語習得学などによる裏付けにある学習法は、積極的に取り入れることを考える。
スクール生のアセスメント結果などから、「語彙力をもっとつける」ことが必要と認識し、『I Spy』と「Word Ball」をアクティビティとして取り入れた(2/3に詳細)。
さらに「もうひと押し」が必要との判断後にとりいれたのが、英語圏で使われている
vocabulary のためのワークブックだ。
そのひとつ、『240 Vocabulary Words Kids Need to Know』シリーズ。
英語を習い始めて3年程度のクラスから、G1を使い始めた。(上級クラスは、G2、G3。インターナショナル校生徒は実学年のG6)
薄めで、各ページの文字の密度も、生徒に圧迫感がなさそうで、いい。
10語について、3ページのワークで学んでいく。終われば次の10語に進む。これまた負担感があまりない。
自習でも使えるような、あまり解説のいらないワークだ。
挙げられた10語についての問題には、繰り返しも、ゲームの要素もあって、生徒の根気が続く。
スクールの小学生クラスでは毎回はできずとも隔週を目標に、毎回10分程度の時間をこの学習に配分している。
英語圏のワークブックを使うのは、語彙なら語彙というターゲットのワークのためももちろんだが、問題文や説明自体が英語で書かれているので、ついでにレッスン中の英語の密度も高くなる。
問題文や解説文も、リードアラウドさせることもある。
ワークブックの他に、さらにに加えると効果が違うことが分かってことがある。
「quiz」、いわゆる小テストだ。
「quiz」は、アメリカの学校での「小テスト」の呼び名だが、日本人には「クイズ」の響きが少し気楽さを醸すかな、とも思って使っている。
そのquizだが、vocabulary 学習を始めて間もないクラス、年少者が混じるクラスでは、使用頻度などを鑑みての厳選5語程度が適当かなと思う。
少々、TVのクイズ番組のような演出で、各自のホワイトボードにペンで書かせていき、一斉に挙げさせ、正誤をみんなで見る。
間違えても「あー、しまった!」と気楽に嘆ける雰囲気にする。
あんまりなミスspellingには、その「独創性」に一種の賞賛の拍手もする。
気落ちしたり、恥じるという無駄なマイナスエネルギーを生徒に使わせたくない。
これは「テスト、テスト」とお尻をたたくことに気が進まない自分が、quizを生徒に果たすときの工夫でもある。
さてさて。
こうして語彙力をつけるのに、指導のギアを3段階上げてきた。
3番目の「ワークブック、クイズ」は、全クラスでやるようにしたのはまだ今年度が初めて。
早急な結果は求められないとが、しかし。
夏休み前に行った、今年度初めてのアセスメントの語彙力の結果によい兆候が。
足踏みの生徒もいるのだが、半数以上の生徒の語彙力が10ポイント中、2〜3ポイント上がった!!
かなり嬉しい。