何度目になるだろうか、また『Swimmy』を読み直した。
おお!
今日は、「a tune fish」が戦車に見えた。
そうか、これは第二次世界大戦を経験した作者の寓話でもあるのか。
民衆(red fish)が、戦車(a tune fish)に襲われる。それは
came darting through the waves. ああ、恐ろしい。
たった1匹残ったSwimmyは、廃墟を泳ぎ、恐れ、寂しさと悲哀を感じて落ち込む。
旅をするうちに、違う世界が見えて、生命力や美しさ、多様性などに目覚める。
lobsterはドイツ?strange fishは「ソ連」?きらきら光る a forest of seaweedはアメリカ合衆国?ウツボは、長い歴史がある中国?palm treesがあるのはハワイ?
どこも興味深い。そして、仲間が怯えながら隠れ住んでいるのを見つけた。
大きな魚に喰われないで、仲間と生き延びる方法を、Swimmyは考える。
そして、共同する生き方を思いつく。一匹一匹は小さくとも、集まってそれぞれの立ち位置で頑張れば、そして誰かがその「目」の役割を果たせば、一匹の大きな魚のように生きられる、と。
イタリアのユダヤ人家庭に生まれ、イタリアに移住。イタリアでファシスト政権が樹立した1939年にアメリカ合衆国へ亡命した作者、Leo Lionni だ。
small fishとして生まれ、きっとたくさんのsmall fishが大きな魚に飲み込まれるのも、息を潜めて暮らすのも見てきただろう。
そして戦後のアメリカで、多くのSwimmyが仲間のsmall fishの「目」となり、力強い「大きな魚」になって勝ち進むのも見ただろう。
理想的な民主主義が垣間見られた、戦後のアメリカを思わせる話でもある。