アセスメントでわかる英語指導の塩梅:小学生クラスの場合〜キッズブックス英語スクール

これまでの経験で言うと、英語学習歴ほぼゼロの状態から、スクールの「親子クラス」で順調に学んでいくと、3年目ごろには、英語圏のG1程度の文が初見でも「読めてくる」。「読めてくる」というのは、文章を音声にできるという意味だ。

この3年目の生徒ほぼみんなに共通して、アセスメントであぶり出されてくる現象がある。英語母語者の場合は、G1の実年齢の6〜7歳によくみられる。それは、読み下しの上手さと、読解の浅さのギャップだ。読解は、浅いというより、からっぽに近いことも少なくない。かなりスラスラ読めるのに、なにが書いてあるかさっぱりわかっていない。

これは、英語圏ではかなり前から問題になっていたが、日本では小学校英語などで英語学習の低年齢化が進んできた、せいぜいここ10年くらいに見えてきたことだろう。もしかしたら、まだ問題として気づいていない英語の先生もいるかもしれない。

スクールでは、アセスメントのおかげで、この不思議な現象が問題化していた。でも、近頃はその現象への対処も、だんだんわかってきて、落ち着いていられるようになった。「小学生アドバンスクラス」に進級するまでには、ほぼ解決。あとはどれだけ、英語圏の同年齢のレベルに近づけるかという問題になる。

その対処方法について、ここでふれない。なにしろ英語の指導では、いつも生徒の進歩の診断が大切にして、要所要所で指導の修正や補強が求められることを、身にしみて感じている。

「声に出して読む英語絵本」でどんどん朗読がうまくなる話〜リードアラウド研究会

朝日カルチャーセンター(現在オンライン)で開講中の『声に出して読む英語絵本』で、『King Bidgood’s in the Bathtub』という中世の宮廷を舞台にしたユニークな絵本のリードアラウドのレッスン(全6回で2冊仕上げる)をしている。先日3回目が終わったところ。

 

今回は、受講生にまっさらの新人がいて、その彼女がみるみる上達するので、講師にも他のベテラン受講生にも、たいへん刺激的だった。

 

新人といっても誰もが、たった3回のレッスンで上達するわけではない。

このたびの新人の、上達の要因として考えられるのは、こんなところか。

 

・始めから講師を信頼して、習ったことをすぐに実践する

・次回のレッスンまでしっかり練習する

・先輩受講生の読みをよく聞く

など。

 

このような人のリードアラウドは、どこから変わっていくのか。

 

変化が現れる順は人によって違うが、彼女の場合は、ざっと以下のように変わってきた。

  1. 声…「姿勢から変える」と講師がいったら、すぐに実践して声が子どもに近づいた。また「あくび卵発声」では、恥ずかしがらずに練習した。もともといい声だが、ぴんぴんに張りのある子どもの役柄の声に変化した。

 2. 台詞とナレーションの分離…「声の強弱、大小や、高低、緩急を駆使して分離する」と習ったところ、次回にそれを仕上げてきた。それには練習が欠かせない。

   3. キャラクターの造形…「登場人物のキャラクターを考え、その人らしく台詞を言う」と習ったら、3回目のレッスンまでによく絵を観察したらしく、かなりのニュアンスを醸しだした。

 4. 傾聴と発言…講評をお互いにしあう場面で、物怖じせず、ベテランの受講生に的確な指摘をして、そのベテランに感謝されるほどだった。

 

などなど。

こんな新人が入ると、もともと熱心なベテランたちもさらにやる気になって、「これでどうだ!」という、落とし所をつくったり、新解釈でニュアンスをだしたり、たいへんな熱を感じ、講師もずいぶんとやりがいを感じる。

 

彼らの学びは、もしかしたら、認定講師顔負けかも?

刺激をもらうと言う意味で、こんな講座を、認定講師もときには覗いて欲しい。

 

【朝日カルチャーセンター オンライン「声に出して読む英語絵本」】

:現行の夏講座はあと3回、課題書はもう一冊『I Want My Hat Back』。

『King Bidgood’s in the Bathtub』は引き続き、通し読みは続く。

 

 

2021年前期リーディングアセスメント終了:その2〜キッズブックス英語スクール

英語圏G4レベルでアセスメントをした、英語学習歴4年以上の生徒たちが、順調に伸びているには、わけがある?

 

多分、その秘訣は指導に取り入れている、シャドーイングではないかと思う。

第二言語習得論でも、その効果がいわれているものだ。

レッスンでは毎回、Lexil(英文の難易度の指標、0Lから1000L以上まである。『ハリーポッター』シリーズが800〜900L程度)が300~500Lの本を、指導者の生声または録音の声の後について読ませている。

短いものであれば1冊、チャプターブック(いくつかの章に別れた読み物)なら1章程度を生徒は読む。

 

完全な形のシャドーイングは文字を見ないでやるが、わが生徒の場合は、まだ本を手に、手本のすぐ後について声に出して読む、シャドーイングの初級スタイル。

 

それでも最初のうちはたどたどしく「シャドー」になりきれず、ときどき待ってあげないとついてこられなかったが、近頃では、本人たちも「動く歩道」に乗って歩く気分のように、すいすい。スピード感を楽しんでいるようにも聞こえ、とても頼もしい。

 

こうして気づけば、ひとりで読ませても、読み飛ばしが多かった生徒はそれが激減し、抑揚なしで「お経のよう」と言われた生徒からは棒読みが消えていた……。

 

素晴らしいおまけは、知らない語彙にヒントをあげれば、どんなことが書いてあったか、それなりに大意もとれるようになったこと。

 

リードアラウドで目指す、fluent reading(読解をともなう表現ある読み)には、シャドーイングが効く!

このことを、はっきり意識できたのも、定期的なアセスメントをしているおかげだと思う。