今年度から「小学生クラス」「小学生アドバンスクラス」で、文法のレッスンも導入している。
解説は最小に、タスクとしてworkbooks(Grammar 1:小学生、Grammar 2:小学生アドバンス)をさせることで進めているが、いい効果が出ている。
使っているのは、英語圏のG1用とG2用のだが、使いやすい作りになっている。
何年生であれ、文法は文法で学年によって変わったりしない代わりに、同じことを、低学年では優しく薄く、学年が上がるにつれ徐々に用語も専門用語を使い、難しく濃くなっていく。
今は、品詞で言えば、名詞、動詞まで、どちらのクラスも進んできた。
日本の中学での文法と違って、いっぺんに規則を教えずに、例えば名詞ならばしばらく普通名詞と固有名詞の違いに慣らした後で、G1では複数の形、-s があることを、G1では-sと-esがあることなどを教える。
なるほど、中1でいっぺんに味わった混乱が、こうした進め方なら免れる。G1では-sをつけることを知るだけでいい。そして、G2をやるアドバンスクラスの生徒は、3年以上英語の本に触れてきているので、経験的に-esがあることを知っているので、「そのことに規則があったんだ」と納得して理解が早い。
本を読ませてきて、正解だったと、こんな時に思う。
これまで絵本で英語を読んできてインプットがある程度あるので、文法として教えることが、「ああそうか!」「そんなの、そういえば、あったな」と、経験に照らして自然に納得できているようなのだ。
私が中学生の時に「英文法」で行った、「まる暗記」が、この生徒たちには必要ない。「経験」がたまっている小学生なんて、昔の中学生の私は嫉妬してしまう。
それに、「薄くから濃く」と、基本的には同じことを、G1からG8くらいまで枚学年ごと教えていく方法は、語学の習得順序にも合っていると実感する。インプットが増え、精神年齢も上がるにつれ、抽象的な文法概念もわかりやすくなる。文法理解の「解像度」が上がっていくのだ。
現在、プライベートレッスン生で、G4の文法をやっている生徒もいるので、このクラスとスクールと合わせて、G1からG4までの英文法を並行して見ている。すると、一本の文法の習得過程が見えてくるようで、興味深い。
英語をリードアラウドなど読んできて、最低で2年以上、そして精神年齢は最小でも7歳以上になると、文法の知識が文の読解の助けになってくる。
今年度は、ちょうど良いworkbooksにも巡り合ったこともあって、授業の柱に加えた。つまづくこともなく、今の所スルスルといった感じで、少なくともタスクはこなしてくれている。
この知識が、読解力とうまくタッグを組んでくれますよう。
生徒が嫌がらず、いい効果が出続けるよう、文法的知識の注入を続けたい。