『Frederick』でリードアラウド:認定講座第三回報告その2〜リードアラウド研究会

(その1からの続き)

今回の課題書『Frederick』、その朗読の表現磨きは、以下の課題を残した。次回のお楽しみ。

・3つのキャラクターを造型して、本文を読み分ける

・台詞部分は、その台詞が話される場所を想定して、遠近、強弱など考えて読む。

 

そして今回の認定講座、指導方法の巻へ。

文章が多め、内容やテーマが深い絵本を、英語を学んで3〜4年程度の生徒に教えるには、を考えた。

 

リードアラウドによる指導の目標のひとつ、生徒をfluent readerに導くのに、長めの絵本だったら、どうする?

 

まずは、第二言語習得論で推奨されているように、シャドウイングである。今回は少々だが、シャドウング指導の模擬を。

すぐ後ろから影のようについて読まれるのは居心地悪いが、そこを我慢して、指導者としては、普段のリードアラウド以上に感情の起伏を出し、マネをしやすく読まなければならない。

そうしないと、どんどん平坦化への坂道を下り、最後には生徒と一緒の棒読み朗読会になってしまう。

 

この後は、英語圏の学校の、典型的なReadingのクラスで学ばせる方法からいくつか踏襲する。

main ideaとsupporting idea と物語の順、sequence。

これを、英語非母語者の生徒にどう教えられるか。

今時の生徒は、英語圏であろうがそうでなかろうが、クイズやゲームになっていると乗ってくれる。

無料のアプリ、Quizletの機能を、本来の語彙学習としてでなく応用して、読解にも使えることなどを、紹介した。

 

それから、いつものページをおっての模擬指導。

英語のレベルとは別に、生徒の実年齢に合った読解を導く発問をすることに注力してみた。

抽象的にではなく、子どもがわかる実際の生活に照らして本書のテーマを考えさせる発問だ。

こちらが、しっかり考えていないと、とっさになかなか簡単な言葉で、質問がでてこないものである。

簡単な言葉で、深い問題提起をし、デスカッションに持っていく。ここで、生徒たちにOpinionというものを持ってもらう。

いつもの語彙や読解指導に加えて、ここまでの指導に挑戦してもらいたかった。

その「さわり」はできたので、急がずまあ本年度を通じて、このあたりの力もご一緒に磨いていけたらと思う。

 

 

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