絵本リードアラウド認定講師講座第一回報告その2〜リードアラウド研究会

2020年度第一回の講座、課題書『Where Is the Green Sheep?』の表現演習で、特に印象的だったことを記しておきたい。

いつも講座の始めに、一冊まるまるの朗読を一人ずつペアで聴き合う。そして講座の最後にもう一度、同じペアで読みあって、Before/Afterの変化を、比較、講評し合う。こうして、次のステップへ繋げていく。

今回は、このBefore/Afterの変化が、みなそれぞれに著しかった!よくなった!!

この日のみなさんのように、ある程度リードアラウドのベテランになると、「適当に」やってもそこそこの読み、つまりBeforeの出来も悪くなく、一般の人に聞かせても、ボロはでないかもしれない。

そんなある程度出来上がっている読みを変えるのは、こちらワークショップ主宰者としては難しいものが、今回は嬉しかった。

でも、何が効いたのだろう…。

考えてみると、この日の「あたり!」は、多分「かかれていない物語を読む」演習だったように思う。

課題書のような幼児向けの本では、文も短かければ、絵も複雑に描き込まれてもいないので、物語は掘りださなければならない。文字もページも少なく、一般の読み手は「楽勝」と思ってしまう種類なのだが、そこが落とし穴。

表現を真剣に考えているか、どうかが、それでバレる。

素晴らしいことに、みなさんは口をそろえて「難しい本だ」とおっしゃたのである。

そこで演習。

まず気にすべきは、この舞台がどこなのか。

「昔あるところに~」の部分がない。そこから構築していく。

ナレーターが6箇所巡りながら、Where is the green sheep? と、6回もこの台詞を吐くが、どういう状況でなのか。話を作る。台詞だけ、本文だけでは脈絡が見えない流れに、物語をつける。

 

「ナレーターがあるとき、世に知られていない秘密のヒツジの楽園のようなところに招待された。」

「そのいろいろな場所、状況を6場面、見て周り、色々なヒツジやその生活をみて、その多様性に驚嘆する。」

「だが、最初に紹介された色違いのヒツジの子どものうち、緑の子が見当たらず、要所要所で探す。」

「百花繚乱のヒツジの世界に感心しながら、緑のヒツジが見つからずとても気になるが、最後、ついにすやすや、見つかりにくいところでおやすみ中なのを発見し、めでたしめでたし」

という話。

この程度の話でも、いろいろなヒツジに出会う必然性が見えてくると、読みながらも、それらに出会ったときのナレーターの気持ちが湧き、そうなると書かれている言葉が気持ち(心)と合体して、生きた言葉になる…。

みなさん、その世界観の作り方、作ったらその世界を思い浮かべて読む感覚、忘れずに、次回までにさらに磨こう!