精進ありがとうございます:認定講師講座第2回報告その1〜リードアラウド研究会

前回の課題書『Hello, Baby!』をこの1ヶ月でどう仕上げたか。しょっぱなに全員に披露してもらった。

わあ〜、Rさん。ご精進ありがとうございます。

聴き惚れました。

幻の生きる喜びに溢れたbabyを前にして、これまた溌剌とした大人が、広い世界の動物について語りつつbabyに愛を注ぐ、そんな場面が確かに目の前に広がった。

チャーミングってこういう読み方かもしれない。

そして皆さん。みなさんのそれぞれの個性ある読み。こちらもご精進ありがとうございます。

よくなったなあ、と思うところがいっぱい。

細かい気になるところを吹き飛ばすチャームが勝つ朗読まで、あとほんの数歩だ。ときどき読んで、磨いていこう。

さて、それから今回の課題書『Big Cat, Little Cat』に取り掛かった。

指導については「報告その2」に書くとして、表現の演習について報告する。

一番印象深かったのは、語り口の演習。

認定講座2年生以上の参加者には、流暢さだけでなくその一歩先、作品の語り口を考え、適した語り口を自分の声でも再現することを目標とする。

今回は語り口のTPOなるもの、それに合わせて読み分ける演習だった。

どこで、誰に、語り手は誰?

読む内容は叙事詩、ファンタジー、思い出話?

など、人は普段の会話ではそういったTPOを無意識に語り分けている。

それが、虚構のよその人の書いた文を「声読」となると、頭と体がギクシャクしてくる。実際に今経験している場面でないと、声から自然な感じが薄れる。うまい役者とそうでない人々の差が、多分、ここにある。

There was a cat/ who lived alone.

例えばこのたった1行は、どこで、誰に、誰が、どういう話として語っているのか。

劇場で、俳優が大観衆に語りかけているのか?

部屋で身近な人に少し前の思い出を語っているのか?

スタジオでアナウンサーが読み上げているのか?などなど。

今回の演習で、「読み方にはTPOがある」ということは、少なからず意識はできただろう。

頭でわかっても、声で違いを出すのは、個人的な経験え言えば、ひどく難しい。頭ではわかって、声に指令を出すのだが、口から出た声がそうはなかなかならない。あんまり練習して、ひとりごとだらけの「危ない人」になったこともある。

この感じは、イメージと実際が掛け離れる運動のに似たもどかしさだ。

天才以外の人々が運動でうまくなろうとするときと同様に、頭と体(声)がツーカーと繋がるまでに必要なのは、体に癖をつける時間、つまり練習が必要だ。

語り口は、今後も一緒に学んでいきたい。

一緒に精進してまいりましょう!

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