英語絵本の朗読上達の道程@カルチャーセンター〜リードアラウド研究会

一般の大人向けに「声に出して読む英語絵本」という講座を、カルチャーセンターで開講し2年余。10~11週間に5〜6回、一回90分のレッスンで、2冊の絵本を仕上げるコースだ。

講座開始の時から継続して下さっている数人に、いつも新人が混じるという編成のおかげで、さまざまな段階からの上達の道程を、同時進行で見聞きできる貴重な時間だ。

科学的というには、命題である「表現を豊かにする」の検証方法に客観性が足りないことは承知している。それでも、「〜をすると表現が豊かになる」という仮説の「〜をすると」の部分を、小さく具体的に毎回立てて、そのための演習し、結果を検証するという、「ちょい科学的」なレッスンを心がけている。

この春学期は、まず『Freight Train』。

本書では「序」の部分、登場する「主人公」、貨物列車の様々な色と、様々なタイプ・形への、ナレーターの驚きや賞賛の部分を、声に表す。

ここで受講者の最初の課題は、ただの伝達でしかない読み、または意味のない抑揚や場違いな感情を、自然な喜びや興奮という心の動きにして読み表すこと。

「色の名前、タイプの違う貨車の名称に、とっさに感情を入れて言う演習で、文として読んだ時にも感情が表出されるようになる」という仮説を立て、レッスンを始めた。

先日はそのレッスン2回目、「検証」である。

「霊柩車の送り出しですか」と、口の悪い講師(私だが)のありがたくない講評をもらっていた新人の、平坦というよりも暗い口調が、まっさきに変わった!

redでは力強く、orangeでは活発に、blueでは上を見上げて深い息で感嘆するように…と、言葉に血が通う。その変わりように、拍手もでる、でる。

これが、典型的な新人の、レッスンの即効的な「効き目」だ。感情を言葉に乗せるというスイッチが、上記の演習でオンになるらしい。

すでに「オン」になっているベテランはベテランで、前レッスンからのブランクでオフになっていることもあり、この演習で再びオンになる。

それから、その先の課題へ。

今回は、ナレーターのキャラクターを加味すること。

「ナレーターは誰?」

「ナレーターのキャラクターを意識すると、表現がよりリアルになる」という仮説は、ベテラン向けだ。

色や形の多様さに心を踊らせるのは、子どもに語る大人(親など)なのか、

それとも

自分自身が鉄道大ファンの「鉄男」や「鉄子」なのか。

「(ナレーターが誰だか)意識していなかった」

というのが、たいていの反応だ。

だから意識するだけで、あちこっちむいていた感情の統一がとれ始める。

ナレーターが誰か意識すること、これも表現を豊かにする方法の一つであることが、この日も「検証」されたかな。