2018年度アセスメントで生徒の成長を見る〜キッズブックス英語スクール

スクールでは、指導の評価のために、ごく簡単なReading Fluencyのアセスメントをスクール生に、年2回程度受けてもらっている。2018年度末のアセスメントで、生徒の成長ぶり、指導の成果を見てみる。

数字が全てを語るわけではないが、数字にしてみて気づくこと、見えてくることがある。

1年前は文字を「読む」よりは覚えてリードアラウドしていたKくん。今年度に入ってから、「暗記でなく読んでいるな」とは思っていた。同時に、ときどきアクティビティとしてするカルタとりで、耳で聞いた単語の字札をよく取れるようになったなとも思っていた。そして、3月のアセスメントで驚いた。初見の英文を1分間で正確に音読できる語(wcpm)が、前回から比べて大躍進していたのだ。単語認知力の躍進が、アセスメントの数字にも表れていたのだった。

そんなKくんへの指導者の所感はこんなだ。




文のレベルは前回の9月と同様にG1で行いました。単語認知の正確さが着実に上がっています。目覚ましいのは1分間で正しく読めた語数で、大躍進して45wcpm。英語圏G1の3学期までに求められる値に到達しました。


読める語が増えたのと同時に語彙力も1ポイント上がり、G1で必要とされる語彙力の54.5%と推定されます。この1年、特に意欲的に学んだ語彙カルタ。これを今後も取り入れながら、語彙力を伸ばし文へ繋げたいと思います。


流暢さに、上達の兆しがあります。今後は、流暢さの指導を通して文や句を認識させ、句や文単位で読解できるように導きたいと思います。

もうひとり、Cさんのケースも紹介する。このCさん、リードアラウドで大切にしている感情表現が、このところ顕著になり、自然と「うまい!」とクラスで指導者が声をあげる機会が増えていた。でもアセスメントの数字でこれまた驚いた。

fluencyのポイントだけでなく、読解のポイントも一段階アップ。力がついてきたことを、数字も語っていた。こんな所感を書いた。




前回同様にG1レベルで評価しました。大躍進です。単語はほぼ正確に読めるまでに、また1分間で正確に読む速度も半年でほぼ3倍に。英語圏G1の3学期の目標値程度に到達です。


特に喜ばしいのは流暢さの変化。クラスでも読み方を褒めることが多くなっていましたが、こうして評価として示されました。


表現するようになったということで、読解力もつき始めたことがわかります。読解力レベルが2になりました。


語彙力は引き続きG1レベルで評価し、これまた2ポイント上がり上々です。ただ英語圏G1並みの半分程度なので、引き続き語彙指導に力を入れます。


これらのケースは、今回特に上達が見やすいケースだった。

しかし、語学の場合で、上達が見えにくいものや、時期もある。

たとえば、語彙力。数ヶ月単位ではあまり上達が見られなかったり、インプット真っ最中で数字で見る上達では足踏み状態、踊り場的な時期もある。

単語の丸暗記を集中的にさせるわけではなく、リーディング(リードアラウド)を通して文脈で語彙を学ばせる、という語彙学習法の王道を、わがスクールは行く。なかなか数が増えないのは悩みだが、アセスメントでのチェックと、クラスでの引き続きの運用などの働きかけと、ときどきお願いする家庭での援助などで、上達のカーブがもう少し頻繁に見られるようにしたい。


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