英語絵本を子どもに読むとき、パパやママの発音はどのくらい重要?〜リードアラウド研究会

先日の絵本リードアラウド認定講師講座【第1回】では、どのように親が子どもに英語絵本を読んだらいいか、「親に指導する」指導方法を演習した。

パパやママを前にして、指導者はここでも発問で進めていく。
「英語の絵本を子どもに読むとき、悩むことはなんでしょう?」
初めから、こう尋ねてしまってもいいだろう。

そうした場合、パパやママが聞きたいと思っているFAQのひとつは、「発音が得意でない親が、子どもに英語の本を読んでやっていいのか」という疑問だ。わたしたち指導者は、どう答えたら、説得力があるか。自信を持って指導者が答えるべきは、個人の経験からだけではなく、科学的にいきたい。だが、心も伝えたい。

ということで、まず答えたいのは……「なによりも大切なのは、親が子どもに本を読んであげるということ」「親が読むことは100%いいということ」。加えて、「親が楽しんで読む姿を見せること」。これができたら最高だ。そして、科学的な裏付けも必ず加える。「子どもは、親の声に一番、反応するということが、科学的に裏付けられている」という事実も伝えたい。

それから、英語の発音の良し悪しは関係ないかという疑問にどう答えるか。「教え込まなければ、悪い発音は伝染らない(固定化しない)」。これも科学的に裏付けられている。絵本を娯楽として読む気持ちでいれば、わざわざ単語の発音を何度も繰り返させたり、いい直させたりしない。
もちろん、より理想的には、せっかく電子辞書やスマートフォンで本物の発音を聞くことができるのだから、正確さを保ちたい。朗読CD付きの絵本は、親のためにあると思うといい。CDを子どもに聞かせるのではなく、親が聞いて、少しでも正確に発音できるよう活用する。

とまあ、親たちは一安心だが、わたしたち指導者はなんだかドキドキしてくる。「教え込む」ってわたしたちのこと? 指導者はときに偉そうに、「あとについて読みなさい」と言って、教え込んでいる……。ということは、指導者の不正確さやクセが、子どもに伝染る可能性がある!!! これは、「英語責任者」として自覚しなければならない。

実は今回の課題書、『Hello Baby!』では肝を冷やした。文中に出てくる「leopard」が、なんだか「レオパード」っぽい……。いかん! いかん! 「レパード」。「o」なしです。
自分たちは間違いを再生産する可能性のある立場にあること、心に刻もう。わたしたちリードアラウド指導者は、表現の豊かさで子どもを英語や本に惹きつけるだけでなく、下調べも丁寧に、責任を自覚して、正確で上等な英語の指導を心がけなければならない。

最後に、もう一度言うが、パパやママは発音を心配しすぎず、英語の絵本を手にして親しませ、調べ調べでも読んであげて。


絵本リードアラウド認定講師講座

Hello Baby! (Classic Board Book)

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