声を出させる!〜キッズブックス英語スクール

英語絵本を表現豊かに読む、リードアラウドで英語を学ばせるスクールだ。英語が初めての子どもが、たいてい最初にチャレンジすることになるのは「大きな声で言う」だろう。未就学児でも小学生でも、英語という初めての言葉で「大きな声」に戸惑う。

子どもなら普段は「パパー!」「ママー!」などと必ず出しているはずの元気な大声、そのボリュームがたとえば「No!」という一音節の簡単な言葉ででも出ない。

「声を出させる」が意外と、英語教育で難しいところだ。ある程度、読めるようになっても、注意しないと、もぞもぞ小さい声になっている。

さあ、どうする?

これには、シアターゲームがいい。どうやら、大きな声を出すスイッチというものがヒトにはあって、それを押して脳へ伝える神経回路が普通の思考で使われる回路と違うようだ。反射的な回路だろうか、これを反応させるのに、シアターゲームと呼ばれる演劇で始まった訓練のゲームが効く。

たとえば、生徒3人を椅子から立ち上がらせて(着席しているというのも声が出にくい原因のひとつ)、前に出す。手を繋いで輪を作らせ、しゃがませる。しゃがんでいる体勢から徐々に立ち上がりながら、「No!」だったら、noを、1から10のボリュームにあげて10回言わせる。その際、指導者が指で1から順に数を10まで示す。

これをすると、最後10のところでは、ついに「TEN!!!」という雄叫びが聞けることもしばしば。これがwarm-upになって、声が出やすくなる。回路が繋がった、という感触だ。物理的な「声」だけでなく、「発言」という声も出やすくなり、クラスが活発になるから不思議なものだ。

300を越す数多くのタイプの違うシアターゲームがある。それらをうまく使い分けると、椅子にじっと座って頭からひねり出そうとしても出ない種類のヒトの力を、違う回路(即興的回路?)を開通させて引き出すことができる。語学を楽しめるレベルまで上達させるのには「自動化」(記憶された知識がすぐに使える意識の部分にプールされること)が必要だと、科学的な第二言語研究で定説になっている。この自動化に、シアターゲームが有効だという実感をもつ。

おまけに、「ゲーム」なので勉強の感じがない。ということで、子どもも大人もみんな楽しい。これからもシアターゲームをうまく応用して、スクールの生徒たちを楽しませながら、より効果的に英語を学んでもらおうと思う。

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