8月の課題書『We’re in a Book』~リードアラウド研究会

夏休みも終わりが近づき、認定講座の課題書の予習を始めた頃だろうか。

今月の課題書が、これまでに取り上げたことのあるPiggie & Elephantシリーズだからと、ゆるく考えてはいけない。

今回のエピソードは、文中のキャラクターふたりが、この本を手にしている読者を巻き込む。だれの声か、どこに向かって言っているのか。読み方、声の出し方を変えて、一段階上の表現をしたいものだ。

再確認である。休み中も、「ストロー呼吸」の練習はしているだろうか。声の距離感やキャラクターを変えるには、十分な呼気がいる。「あくび卵発声法」の練習は?声帯のある喉元から口までできるだけ大きな円柱を作って、そこを通すような感覚で深い声を出すためだ。

さて、今回の予習のキモは…

以前から持ち越している、体の大きな男子7~10歳前後(Elephant)と、小柄の女子6~9歳前後(Piggie)の台詞回し。そろそろ極めたいところだ。

ただ高い声と低い声で読み分けているようであれば、もうひとつふたつ階段を上がるつもりで、それらしい年齢の声でかつ男子、女子の差を出したい。

スクールなどで子どもたちが同書を読むのを聞いての最近の気づきだが、男女差は声変わりしていないので、大人が思うほど声の高低にはない。質にあるようだ。

ちょっとぼんやりなところ、お人好しなところ、だまされやすいところ、そして女子に対して「かなわないなあ」という、ちょっとした尊敬の感じがあるのが男子。

女子はママっぽい、上から目線。物事を目の前のこと、見聞きした「常識」だけで判断しがち。おしゃまだが、急に気弱になる独特の可愛らしさがある。

ここらへんから、キャラクターを作って立ち姿、口の開き方、顎の位置など身体的特徴を作り、声に反映させたらどうだろう。

ところで、本エピソードの台詞の一番の特徴は、文中のふたりの会話だけでなく、本の外のわたしたちに呼びかける台詞があること。たとえば、文中「Banana」という台詞は、誰の声で読んだらいいのだろう?

また、Piggieがクローズアップで描かれているところ、だれに向かっているのだろう?声の向きを工夫しなければならない。上に向ける?大声?

これまでPiggie & Elephantを何冊かリードアラウドした「ベテラン」は、絵で言えば輪郭は描けたので、今度は陰影をつけ立体感を出す段階に入ったと意識して予習!

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