先日の、東京、大阪での指導者向けワークショップで、今も頭に焼き付いているのが、両方のそれぞれの参加者のみなさんによるリーダーズシアター。
本当は全員が演じられるようにしたかったのだが、時間が足りず、どちらも有志(勇士?)3人が他の参加者を前に演じた。
東京は『A Big Guy Took My Ball』。
Piggie(小学校低学年?女子?ブタ)とGerald(小学生?男子?ゾウ)の親友同士と、Big guyことWhale(小学生?男子?クジラ)、この3人が登場人物。
取り合わせの妙!
M.Y.さんのGeraldは、既視感はあったが実に役にはまり、M.Y.さんのPiggieとのやりとりで、役がより浮き彫りになった。
この安定感のある小学校高学年男子風のGeraldと、小学生女子が乗り移ったような、意外性もあって目を見張るH. M.さんのPiggie。
自然かつ躍動感ある会話が、双方の即興リアクションを引き出し、見ていて飽きない。
その愉快な空気に輪をかけるのが、H.S.さんのWhale。
そこに、「ええっ〜」と驚くダイナミックな登場だ。
ダイナミックさの中に漂うBig Guyゆえの悲哀さえ、感じるくらい。
ひとりひとりではここまで出ないエネルギーと、事前には思いもよらないその場でのシネジーによるリアクション。
これらが、朗読をリアルにし、聴衆はそこに吸い込まれる。
そして大阪。
『Tough Boris』だった。
作者のMem Foxさんに見せたかった!
格闘技か?
海賊たちが力自慢をするのだが、これでもかと力をひけらかす、プロレスラーのショーみたいだ。
Toughで、fearless、おまけにscruffy。
こうでもかと、掛け合いのように読むたびで、OさんとKさんが盛り上がる。
そこに、冷静な、異次元の空気をもたらす、ナレーターM.K.さん。
「あの、この目の前の海賊の騒ぎ、見えてました?」
とつっこみたくなるような、騒ぎに全く動じないナレーション。
そこも笑いのツボだったりする。
そしてまた、その対比が本のイメージにぴったりだ。
ここ大阪でも、ひとりひとりだったら空回りしそうな熱いリードアラウドが、相手がいるリーダーズシアターになって、三つ巴の熱流が混ざり合って竜巻に。
もちろん、まだまだ磨くところは、どちらにもあるのだが、荒削りながら、このリーダーズシアター、十分エンターテインしてくれた。
これ、生徒たちに受けるんとちゃう?