認定講座第6回報告その1:分析そしてキャラクター作り〜リードアラウド研究会

パステルカラーの色調のメルヘン、でもただの夢物語ではなく、生きる喜び、幸せのありかなどを考えさせてくれる、さすがKevin Henkes!という絵本、

『Waiting』が課題書だった。

 

朗読の技術としては、引き続きCharacterizationに焦点を合わせた。

だれが語っているのか。

語り手を想定しその人になって読まないと、言葉の力が弱く、聴衆も集中できない。

 

言葉の力を強くする。

そのためには、分析が大切。

テーマは?

背景は?

構成(序破急)はどうなっている?

語り手はどういう人?

 

これらをディスカッションし、語り手をここでは3様想定して、そのどれかで統一して本を読み直す作業をした。

 

頭で考えずに、身体にさせる。

このほうが自然でよい表現になり、おまけに即効性がある。

 

これは、発見だった。

 

一部の天才を除き、たいていの人はすぐに自然な「役作り」ができず、たいていは観念的になる。

これが、いわゆる「きもい」演技。わざとらしい演技?

 

「きもい」を「気持ちいい」、「わざと」を「自然」にするには、ながい訓練…ではなく、

一般のわたしたちでも、身体から作れば、かなりいい線まで行けるものだ。

 

これはわたしが、シアターゲーム(インプロ:improvisation)で学んだ重要なことのひとつだ。

 

ということで、

ここしばらく、ワークショップのみなさんとキャラ作りは身体から始め、声、そして場面作り、この3ステップを踏んでやっている。

 

分析でちょっと頭を使ってから、次に身体をはった(?)演習を、この日も行った。

そして、ワークショップの最後にもう一度ひとりずつ朗読…

 

おお!

 

お互いの講評でもみんなが挙げていた感想だが、大違いのいいものになったのだ。

 

一言で言えば、

どの朗読も、よりドラマチックになった。

 

その要因は、序破急の認識で、緩急や強弱が、適したところに適した度合いでつけられたことのおかげ、これがひとつ。

 

もう一つは、ナレーターの視点がはっきりしたこと。

「だれ」がナレーターなのか。

これが決まり、そのキャラクターの視点で物語を見ながら、語るように読めるようになった。

 

はっきりと良い方向に、みなさんの朗読が上向くワークショップ。

これは、わたしも本当にやりがいがある。

 

みなさん、いつもありがとう!

 

 

 

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