認定講師講座第5回報告その2:朗読上達のメソッド〜リードアラウド研究会

(前回からの続き)先日のワークショップでも、朗読上達の効果を確認できた…

 

 

そのメソッドとは…

 

Characterization。絵本の登場者のキャラクター付けをすること。

 

今夏、Improvisationの本場、アメリカで3度目の、ワークショップ参加。そこでも、Characterizationを学び、その過程がリードアラウドの朗読の上達につながるという感触を再認識した。

 

Characterizationのために、段階を踏んだ。

 

1.緊張を取る

認定講師ワークショップは年間通してのものなので、参加者同士がほとんど顔見知り。

そんな場合は、この段階は飛ばせる。

初対面同士の場合に必要な段階だが、シアターゲームでウォームアップが有効。

 

2.準備(発声など)する

 

声を響かせるウォームアップ。

大きく口を開いて、遠くを目標に声を出す。

 

3.キャラ:身体作り

 

声は出さず、身体でcharacterizationの演習をする。

課題書に登場する、inchwormやrobin、nightingaleのキャラを分析。

分析したキャラになったつもりで、台詞はなしに歩き回ってもらった。

 

例えば、inchworm。

幼児だが意気軒昂、知恵もの。人生に前向き、生きる喜びに満ちて歩く…など。これらを姿勢や表情、歩き方などで表すこと数分。

 

いくら声での表現である朗読でも、口先だけでは自然で趣のあるキャラを作り込めない。

 

キャラを体現しながら歩き回るうちに、ワークショップ参加者の皆さんが、だんだん解放されていく。

 

自分も解放感を感じつつ、仲間の自由な姿を目の当たりにするというのも、効果的だ。

グループレッスンの効用も加わる。

 

4.キャラ:声作り

それぞれのキャラになったつもりで、自由な話題で他のキャラになっているパートナーと話してもらった。

 

inchwormとrobinなら、少年とおじさんとして、性格は分析したものに沿って、話を続ける。

 

身体の動きは、さきほどの感じを保つ。

 

5.キャラ:実際の文中にある台詞を読み合う

 

役がだいぶ身体に入ったところで、台詞をつけてもらった。

最初の朗読と、かなり違う、血の通った台詞が方々から聞こえてきた。

 

以上5段階を踏んで、それからの本書『Inch by Inch』の朗読は、それはそれは傑作揃い。

 

ところどころ、特に細かい練習をしていなかったナレーション部分に、隙が見られるが、会話部分は素晴らしいものになっていた。

 

characterizationは朗読を楽しく聞かせるものにしてくれる。

 

そして、この5段階練習法でcharacterizationが身体に入るらしい。

 

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