いよいよ始まった。
2017年度の認定講座、最初の課題書は『Walter Was Worried』。
本講座2本柱の1本、朗読力養成は、
articulation と、
vocal flexibility
で進めて行こうと思う。
発声、滑舌などの演習で築かれる正確さ、articulation。
まずは唇、舌、歯を使う滑舌練習をした。
これをすると、そして人がするのを聞いていると、やおら楽しくなってくる。
早口言葉は演習すべきことでもあるが、楽しいアクティビティにもなる。
さて、英語の早口言葉。
日本語を話す生活ではあまり使わない、口周辺の筋肉をほぐす。
うまくいくと、早口だけどはっきりひとつひとつの言葉が浮かび上がり、美しいものだ。
今回限りの練習ではない。
朗読の前には、準備としてやっておきたい。
Though thou thy they there なんて、舌がもたつきそう。練習、練習。
滑舌の後は、声。
声のVolumeも、大きく出したいときに出せるようにする必要がある。
ということで、この日はdistance techinicを演習。
距離をとって声を出す演習だ。
volumeを大きく出せるようにするだけでなく、worriedならworriedの気分を言葉に乗せる、toneを変える演習も同時にした。
4メートルほど離れて、まずはあくび卵のときの口を思い出しながら、「WORRIED!」などなんどか声に出す。
それから、次にworriedのtoneを乗せる。
困った、どうしようの気持ちで、worried。
かなり解放の進んだ講座参加のみなさんの声が、部屋にこだました。
そして、
新登場のCrossing the lineゲーム。
これは、対照的なemotions、ecstaticとcalmなどを、床に引いた線を境に瞬間的に表現しわける演習。
確かに朗読で、どんどん形容詞が出てきて、それの表現が第一声からシャープに決まらないことがある。
こういう演習で、すぱすぱと演じ分けられるようになると、朗読の切れがよくなるだろう。
みなさんのこれからに期待する。
これらが、本講座2本柱の片方、朗読のための演習だった。
演習などいろいろこなした最後に各人が朗読した『Walter〜』は、確かに感情が豊かに、言葉からのtoneの幅が大きくなったように聞こえた。
講評では「楽しくなった」「楽しそうに読んでいる」というのが聞かれたが、これは朗読に感情がかよったからと思われる。
(つづく)