リードアラウドがインプロ(シアターゲーム)に学べることが、たくさんある。
先日The Brody Theaterのワークショップで演習したなかから、Bunnyというゲームを紹介する。
まるで呪術のように、エネルギーをグループにもたらすゲームである。
みんなで輪を作り、一斉に
woon-ba, woon-ba
と繰り返しながら腰の高さで手を右に左に振り、リズムをとる。
ちょっとアフリカンな感じ。
調子が整って来た頃に、まずコーチから、自分の目の10-20cm先にチョキの形にした自分の手を持って来て、
Bunny-Bunny-Bunny-Bunny
リズムに乗せて言う。
その間に、ひとりとアイコンタクトをとり、チョキの手を向ける(bunnyを投げる)。
チョキ(Bunny)を投げられた相手は、Bunny-Bunny-Bunny-Bunnyといいながら、さきほどのコーチと同じことをする。
また、Bunny-Bunny-Bunny-Bunnyをやっている人の両脇のふたりは、
Toki Toki, Toki Toki
といいながら両手でBunny役をあおぐような格好をする。
その間、他の人たちは途切れないようにwoon-ba, woon-baと声をあげリズムをとり続ける。
と、これだけなのだが、あら不思議。
身体が燃えて、愉快な気持ちになってくる。
気づいたのは、コーチにBunny がまわってくると、まるで祭りの神輿のかけごえのように、異次元の通る声でBuny-Bunnyが聞こえ、全体に刺激を与えること。まるで呪術。
これだけ。だが複雑とも言える。
3つの動作(woon-ba, woon-ba/Bunny Bunny/toki toki)があって、そのどれをすべきか見極めて、リズムを壊さないよう続ける。
まったく、ぼんやりしていられない。
アイコンタクトが自分に送られていないか、隣の人がBunnyになっていないか、全体のかけ声をかけ続けているか。
あっちの子ども、こっちの子どもと、いつも目を配るべきなのが指導者。
そんな指導者に必須の、注意を複数の方向に向け続ける演習でもある。
同時に、エネルギーが低い集団のエネルギーを高めるwarm upでもある。
また、その集団に協動する回路を作る演習でもある。
以下のビデオ、そのままではないが似たことをやっているので参考まで。