笑いとそのメカニズム〜リードアラウド研究会

笑いについて、A新聞の別刷りを興味深く読んだ。

今のところ、人工知能のプログラムは人間が書いているので、人間にわからないことは、ロボットにもわからない。
そのひとつが、どんなとき、何がおかしくて人が笑うのか。

だからだろう、ロボットのペッパーの落語は、まだまだ、と桂文珍さん。

どこが悪いかというと
・ものすごく間が悪い。
・呼吸が読めない。

…どこかで聞いたことがある「悪さ」だなあ。

米大統領の必須の資質のひとつが、ユーモアだという。
毎年恒例のホワイトハウス担当記者の晩餐会に招かれる大統領の大きな役目は、いかにそこで笑いをとるか。

日本の総理もライターをつけたり努力しているのだろうが、もう少し意外性や自己をさらすところまでしなきゃ、笑えない…。

新生児が見せる「新生児微笑」は、笑いが人間の遺伝子に組み込まれた本能的な営みであることを示しているーという。

「笑いは、相手との共感を生み出す社会的スキル」とも。

「気持ちが通い合うと愉快になり、笑うと心の結びつきはより強くなって、利他的な協力が可能になる。」
社交の笑いというわけだが、これは5〜6歳にはできるという。

うむむ。
「リードアラウドの適齢期は5歳以上」という経験値は、この事実と符合する。
(5歳未満から笑いをとるのは、なかなかの難関だ)

笑いが中脳辺縁系を活性化し、ドーパミン(神経伝達系物質)が報酬系としてはたらくという説がある。
これを踏まえて、ある学者は言う。
「食べ物や金銭を得て報いられるように、笑いも報酬になる」。

そうそう。
リードアラウド中に大いに笑っていただけると、本当に報いられた感があるものだ。

この報酬になる笑いはただし、愛想笑いではなく、ユーモアによる快の笑い、ゲラゲラ笑いだそうだ。

さて、笑いが生じるメカニズムは?
「不一致解消理論」という説によれば、こうだ。

ジョークのオチの意外性(ズレ)に戸惑う→オチのロジックを理解する→戸惑い(緊張)が解消される→笑う

リードアラウドの講師は、自分たちのためにも、笑いをとれるように、間合いと呼吸を読むコツを、身につけたいものだ。
笑いのある教室には、緊張はなく、緊張がない状態だと、人はより多くを学べる!

それからもうひとつ、仕入れた知識。
漫才の起源は、二人芸で仏の教えを普及させようとしたことから、だそうだ。

二人の講師で英語、絵本の楽しみを普及させようというリードアラウドのスタイルも、漫才みたいに磨いていきたいな。

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