耳を肥やそう〜英語絵本リードアラウド・ワークショップ

英語絵本リードアラウド・ワークショップでは、子どもたちに指導する指導者自身の朗読が、「リードアラウド」らしく表現豊かなものか講評し合い、さらに磨き合う。

日本語の表現豊かな読み、「表現読み」の第一人者、渡辺知明さん。
著書(『朗読の教科書』)やブログは、これまでにもしばしば引用させていただいているが、ここに、もうひとつ、みなさんに傾聴していただきたい音声付きのブログがある。

朗読の典型的パターンについての、パターンの実演と解説だ。

英語の朗読も、言語だから当たり前なのか、ここに挙げられた日本語の朗読パターンに似ていることに驚く。

そのパターン、日本語なので認識しやすい。
さらに、わたしたちは、英語の読みでもそれが認識できるよう、英語の耳を肥やしたい。

本音源は、手本として貴重なばかりか、自分でも、自由自在に使い分けができるようになりたいと、きっと向学心を刺激してくるのではないだろうか。

数あるパターンのうち、まず「学校読み」を聞いて欲しい。

日本語だから、「ああ、これこれ」と、上手ではない朗読として、すぐに思い当たるだろう。

しかし、日本語を学ぶ外国人が読んだものと考えると、この読みは、日本語の発音は正しいし、引っかからずに「スラスラ」読んでいて、お手本になるほどなのでは?

恐らく、日本語の先生だけでなく、日本語ネイティブを指導する国語の先生の多くも、ここまでで「上出来」として、それ以上教えていないだろう。

これを「うまくない」と感じた、耳の肥えたみなさん。

英語の読みにも、この「学校読み」が氾濫しているのにお気付きだろうか。

わたしは、何度も、何度も、聞いている。

リードアラウドを学んでいるみなさんでも、いざ生徒を前にすると、とたんにこの「学校読み」を始めてしまう…。
そんな現場を、何度も何度も見ている。

自分で思い当たる人は、朗読上達の道に一歩、歩を進めている。

思い当たったら、改められる。

もし、思い当たらなかったら、渡辺知明さんの読む「学校読み」と、渡辺さん自身の「表現読み」を聴き比べて欲しい。

朗読上達への道を歩み始めているみなさん。
ここに挙げられているパターンを、聴き比べてみよう。

そしてこれからは、読む本にあった「語り口」をあてはめ、その語り口で読むようにする。

これまでは、語り口を意識せずに読んできた人もいるだろう。

まずは、意識すれことから。
それだけで、もしかしたら違う語り口ができるかもしれない。

意識しても、できない、また聴いている人に「ワンパターン」と言われたら?
自分の朗読を録音で何度となく聴き、「ワンパターン」さを発見すること。

自分が発見することから、進歩が始まる。

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