シアターゲームが育むもの〜Self Esteem!

1930年代にアメリカのViola Spolinが、即興演技のためのImprovisationを「シアターゲーム」として教室での応用を始め、今、北米を中心に欧米では、小、中、高校の教室ばかりか、社員研修などにも広く浸透している。

実際に、アメリカでワークショップに参加してみて、その効果、そして特に日本人のコミュニケーション力アップのための潜在力をこれまで以上に確認した。

Lynda BeltとRebecca Stockleyが『Improvisation Through Theatre SportsーA Curriculum to Improve Acting Skills』という本のなかで示した「シアターゲーム、インプロの価値」が、わかりやすい。

括弧内は、わたし自身の経験からの感想。

1. Total Involvement
相互間の信頼関係ができる
リスクをとる勇気が生まれる
(→あっと言う間に参加者同士が仲良くなって、今までにない経験だった。かっこうをつける、という手間がふっとぶ。
わざと難しいことをしてみよう、という気になったのが、とても不思議)

2. Movement
解き放つ
(動作が大きく、バラエティに富み始めた)

3. Concentration
自然と集中させられる
(あるゲームをしていると、没頭する。時間があっと言う間に過ぎる)

4. Imagination
湧いてくる
(思ってもいなかった行動を思いついたり、自然に始めていた)

5. Creativity
新しいものの見方が生まれる
機会を生かそうという気になる
(自分から進んで前に出てしまうことも。仲間の発想に刺激をうけ、もっと変わったことをと思った)

6. Physical Communication
考えや感情、感じたことを体で表現する
(仲間に気持ちが通じやすく、オープンに、そして親しくなった)

7. Characterization
声、動き、話し方、態度をつかってキャラを作る
(体からキャラを表現し、その人物が乗り移る感じを経験した)

8. Improvisation
与えられた場面、関係、目的、相手役に合わせて即興の対応をする
(予想できないことを相手が言うのが、恐怖から楽しみに)

9. Improved Self Esteem
グループでの関わりを通して、自分が貢献したこと、認められたことが積み重なる
(なかなかやるね、と思われている空気を感じて、さらに積極的に出られるようになった)

と、最後は学業や、コミュニケーション力(日本でなら英語力)への貢献だけでない、シアターゲームの真の目的、Self Esteem にたどり着くわけだ。

自尊心。
大人にも大切なもので、子どもにはぜひ持たせてあげたいもの。

リードアラウドの指導法を探求する過程で出会った、このシアターゲーム。
実に奥が深い。

シアターゲーム・ワークショップで、みなさんもどうぞ。

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