新しい子どもたち〜Reading Fluencyアセスメントから見えること〜その2

英語絵本をリードアラウドして、楽しみながら英語を学んでもらうわがスクール
興味を引かれる人の傾向なのか偶然なのか、最近、体験クラスに来た(来させられた?)子どもたちに、ある共通した特徴があった。
それは、海外の幼稚園や小学校に数年通学した、またはインターナショナル幼稚園や小学校に在籍したという経験。
また同時に、子どもたちの英語の習得状況に特徴がある。

英語は、書かれている語(print)それぞれにユニークな読み方がある。
法則(フォニックス)が適用されるものが6割、例外が4割。
だから、読み下す(sound out)力をつけなければならない。
printとsoundを一致させる作業(decoding)が必要な言語だ。

上記の子どもたちの英語の習得状況の特徴は、この作業がしっかりできていること。
文章をすらすらと読むことができる。
もうそれだけで、英語で苦労している一般の日本人には羨望の対象になるのかもしれない。

だが、しかし。
英語圏の小学校1〜2年生までは、これでもまあいい。
decodingが目先の目標だ。
だがその後、reading comprehension(読解)に学習の中心が移る。
日本で言えば、「あいうえお」が終わって、「こくご」が始まるようなものだ。
英語圏の環境に留まっていれば、文章を解釈するという「癖」が学校で付いていく。
しかし、帰国したり、日本の学校に移った子どもたちは、そのまま放置されることになる。
それが、すらすらと美しい英語で読める(ただし棒読みに近い)が、何が書いてあるか考えていない(分らない)という状態だ。

こんな子どもたちが、しばしばスクールの体験者たちの中に発見される。
これらも、新しい種類の日本の子どもたちだろう。
だが、すらすら読み下せる子どもたちを、ただ褒め続けていてはいけない。
読み下せるようになったあとの「山」は、高く険しい。
日本語を話せるからといって国語力があるのかと考えると、分かりやすいだろう。
ネイティブの大学進学レベルの英語を身に付けるには、日本人が国語や現代国語を学ぶのと同じように英語を学ぶ必要がある。

これから、この子どもたちに必要なのは、読解力(reading comprehension)。
読解のための表現力。
語彙。
そして文法。
これらを、英語圏の学校を離れても、意識的に身に付けていかなければ、せっかくの英語の読み下し力が泣くというもの。
英語で苦労した者として、ここまで力をつけた子どもたちの力になりたいものだ。

◎8月29日からの小学生クラスは、英語圏のG1修了程度の小学生を対象としたクラスになります。

キッズブックス英語スクール 絵本リードアラウドコース体験レッスン
二子玉川の英語教室「キッズブックス英語スクール」

キッズブックス英語スクール サマースクール
『キッズブックス英語スクール サマースクール(小中学生クラス)』 8月19~29日(6日間)

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