分かりやすく話す〜英語絵本リードアラウド・ワークショップ第2回報告その1

指導者向けのワークショップ、本年度第2回が終わった。

模擬指導では、たっぷり60分、3人が挑戦した。
子どもを相手に1冊の英語の本を、楽しませつつ、何かを学ばせるのはなかなか難しく、一筋縄ではいかない。

どうしたらもっとよくなるか、今回、みなさんのおかげで浮き彫りになったことがある。

「話が長い」「何をいっているのかわかりにくい」と感じることがあるが、それはなぜなのか、ということだ。

ひとつの答えが、これ。
話に「見出し」がない。
あったとしても、はっきりせずに、それが「見出し」だと分からない。

たとえば、リードアラウドの約束を説明しデモンストレートする場面。
もや~としている。

「まず約束1」。
「見出し」を挙げようではないか。

「こうこう、こうだ」と解説したのちに、生徒にデモをやらせる場面では、
「じゃ、『約束1』をやってみよう」、と再び「見出し」を挙げ、確認する。

話し言葉の場合は、「見出し」を挙げてからも、要所要所で確認するのがコツだ。

次に、「見出し」の言い方。
ワークショップで学んでいる vocal variablesを駆使して、際立たせるのである。

例えば、低い声、または大きい声で言ってみる。
間を空けてから言ってみる。
ゆっくり言ってみる。
キャラになって言ってみる。

文章中なら、見出しをゴチック体にしたり下線を引いたり、字を大きくしたりできる。
それができない口語では、vocal variablesを変えて目立たせるのだ。

これが、vocal variablesを練習して行くとうまくなる。
「見出し」をつけるときに、大いに役に立つ。

ときどき模擬授業で見かけるのは、ずるずるしゃべって、まるで独り言化した先生の声と話。
「話がとぐろをまいている」、こんな風に感じるときもある。

先生のそんな話、生徒が飽きるための時間みたいだ。
もったいないし、生徒の時間を浪費して、先生としては罪深きこと。

自分が、何を話すのか。
今話したのは、何についてなのか。
「見出し」を立てよう。

それが論理的な話の基本だ。
論理的な話は、子どもにもわかりやすい話なのである。

◎選挙期間中に、リードアラウド指導者は話術も学べる!
今週は各地で地方選が繰り広げられているが、街頭に立って誰彼なく話を聞いてみるといい。
みんな、ちゃんと「見出し」を挙げて話している。
そして、候補者の名前は、「特別見出し」で、前後に入れ、vocal variablesを駆使している。
公約を挙げているときなど、特によく聞いてみるといい。
リードアラウドの約束を説明するときに、役立つはず!
あの人たちに出来るのだから、わたしたちにも出来る、かな。

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