生徒の数だけ指導法がある、とじっくり少数の生徒を指導してきた。
小学校就学前から英語絵本リードアラウドをしていた生徒。
振り返ると、当時はよく見えなかった、この生徒が踏んで行った段階、段階が見えてくる。
反省もあるが、なかなかわたしたちの観察やそれへの対応や、カリキュラムも捨てたもんじゃないと思う。
最初の3年間。
文字を認識する
英語の音を聞く、認識する
発声、発音する
絵本の筋をつかむ
内容を考える
ここまででも、年30回程度の授業では3年くらいは、かかるものかもしれない。
よく、ついてきてくれた。
そして、3年目あたりから、いい方向に大きく成長が始まった。
語彙が増える
文を認識する
表現することへの興味が芽生える
読解が深まる
文のフレージングがよくなる
4年目に飛躍が始まった。
単語の読み下しがかなりできる
知っている語句が増える
表現が上達する
発表(プレゼン)への意欲が出る
読解力が伸びる
5年目。
語句の成り立ちについての質問が増える
大きく文意をつかめる
それから、少々マイナス面が出て来た。
発音だ。
かなり自力で読めるようになっていたということや、褒めて伸びる生徒だったことがあり、少々の発音の癖を指摘し、直させるのが後手にまわったかもしれない。
だが、この生徒は直されることをひどくマイナスに捕らえていた時期からやっと抜けて、成長し始めた。
今なら、直るはず。
この生徒の6年目。
文法を始めるのにいい時期だ。
ただし、詳細から始めない。ボトム アップにせずに、トップ ダウン式に。
そう、ビッグ・ファット・キャット式に始めたところ。
それから、語彙をつける。
ある程度、これは意識的につかわせなければいけない。
また、「少女らしさ」を生かしてJournalをつけ始めよう。
自分の周りのことなら、書くのではないかな。
例文を教えながら、自分のことを書かせる。
物語も読ませ始めたところだ。
そして、表現、リードアラウド。
これで伸びる英語力は測り知れない。
これまで入門者、初級者のリードアラウドでは使えなかった、文の長いもの、内容が深く英語が上級な絵本を使う。
どこまで伸びるか、こんな生徒を受け持てて幸せだった。