・ビッグ・ファット・キャットとは。
幻冬舎から2001年に刊行されベストセラーとなった『ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語』のキャラクター。その英語に関する本や英語で書かれた物語の狂言回しだったり、重要登場者でもある。それらの本やそのコンセプトの総称になることも。
略はBFC。
イラストレーター、たかしまてつをさんのオリジナル。
・これまでの経緯。
キッズブックスは、会社名をペイパーウェイト・ブックスというが、その会社名で洋書ガイド『キッズ(だけにじゃもったいない)ブックス』という本を出版したところ、BFCの主著者であり、「英語児童書はおもしろい!それを読むことで英語習得を」と提唱していた向山貴彦さんの目に止まった。
これが縁の始まり。10年以上前の話だ。
・再会。
年賀状が発端。
十二支の何年がやって来ようが、いつもネコの絵柄でくる年賀状…。
今年は羊の皮をかぶったネコだった。
そこに、「(英語児童書について)相談あり」。
・リードアラウド。
時を同じくして、思っていることがあった。
ひょっとすると英語圏の子どもよりも多くの絵本を読んできた、スクールのリードアラウド生。
彼らが英語の文法的質問を自然にするようになり、「その先」について考えていた。
…文法を学ばせる時期到来。
そう思った。
・文法で英語を嫌いにしたくない。
わたし自身は、中学1年で初めて英語を始め、英文法の授業で救われた。
当初、語彙や文例などインプット量では、小学校から英語をやっていた内部進学生にかなわなかったが、文法的知識で追いついて行けた。
だが、同時に文法が分からず、嫌いだという同級生たちも出現。
学生時代に塾で教えていて、「分からない」「面倒だ」と生徒が言い出すのが、文法だった。
面倒でも難しいことではないはずのに、どうしてそう思わせてしまうのか。
ここ10年は中学生未満を主対象に、リードアラウドで英語の楽しさを教えてきて、そこに急にこの「英文法」も導入したら、連続性が途切れないか?
そこに、BFCの英語!
・楽しむための英語
BFCの英語、向山さんの提唱することは、「英語の本って面白いよ」ということ。
リードアラウドと同じだ!
「本を楽しむのに必要な文法的知識はコレだけ」と、文法用語を使わずすっきり、視覚的にも分かりやすく、親しみやすくまとめた『ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語』、いいんじゃない?
面白い本を読み、それを楽しむことで英語学習を動機付け、どんどん上手くするという英語習得の考えだ。
英語環境が限られる国内で、英語経験を積めるのも本で、その選書にも大いにこだわるところも共通だった。
・子どもだけにじゃもったいない
原点に戻ったということかも知れない。
わが処女本タイトル『キッズ(だけにじゃもったいない)ブックス』が端的に語っている。
英語児童書の世界は、児童にとって素晴らしいのは当然ながら、児童だけにじゃもったいない本が山ほどあるのである。
子どもも大人も、読まなきゃもったいない。
・「ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の教室」誕生
絵本にしても読み物にしても、英語児童書の世界を楽しめるようになると、英語の勉強が自然と「娯楽」になる。
絵本をリードアラウドで「骨まで」楽しみ、読み物の入り口にたどり着いたところで、BFCの本に助けをもらい背中を押され、大洋に船出する。
あとちょっとで、「船出」できる。
そんな人が沢山いるのに、それに気づいていない。
その「あとちょっと」を、この教室で手助けしたい。
・向山貴彦さん
1970年アメリカ・テキサス州生まれ。
作家(こんなに作品がある。ファンタジーの傑作として絶賛されている作品群!)。
製作集団スタジオ・エトセトラ主宰。
BFC本は、通算200万部以上の売上げ。