「絵本で英語学び直し」~コミュニティクラブたまがわで新講座

玉川高島屋のカルチャーセンター、コミュニティクラブたまがわで、4月からの新講座を受け持つ。
「絵本で英語学び直し」という名の講座だ。

もちろん、またまた英語絵本を使う。

この講座で絵本を使って、英語の何を学び直すのか。こんなふうに考えている。
1. 聞く…講師が絵本を読むのを聞いたり、読み合うのを聞く。

2. 話す…表現豊かに、実際に語るように朗読したり、会話部分をより自然に読み合う。

3. 読む…優れた絵やデザイン、そして朗読を助けに解釈を深めながら内容を読み解く。

世の中では、学び直しにわざわざ中学英語の教科書を使う場合も少なくないらしい。
中学の英語教科書…。

あの内容では、大人にはちょいと辛い。
だから、英語絵本なのである。
それを使う理由を挙げれば、こうだ。

1. 大人の「お眼鏡」にかなう、芸術的で文学的作品が多い。

2. 味わい深く、大人にも発見の喜びがある。

そして、一回一回の講座。どう進めよう。
こんなふうな90分(10:30-12:00)を考えている。

1. まず、講師がその日の本を読むのを聴き、内容を推測。

2. 次にみなさんの、姿勢と呼吸法と発声を調整してから、音読。

3. 内容、文化背景、心理、構成などについてディスカッション。講師の質問に答えながら本文読解。語彙や言い回しも確認。

4. 仕上げは、みなさんの朗読。読解を朗読に反映させた、より豊かな表現の朗読にすることで、より深い読解に。

6回の講座、内容は、こちら

「知性」を考える〜リードアラウドの指導者とは

作家の高橋源一郎さんの「オピニオン」からの受け売りをひとつ。

ー「知性」とは、未知のものを受け入れることが可能である状態のことだ。

うむ。
ロマン・バルトの言葉も引用されていた

ー無知とは知識の欠如ではなく、知識に飽和されているせいで未知のものを受け容れることができなくなった状態を言う。

うむ。

リードアラウドを子どもたちとやっていて感じるのは、「未知との遭遇」だなということ。
未知というのは語弊がある。
忘却の感覚、か。
忘れてしまった子どものときの感覚や感性、この今や大人にとって「未知」と感じられるものとの出会いである。

この出会いを、
フォニックスだ、押韻だ、必修単語だ、なんだかんだの「知識」で、つまらないものにしてはいないか。

指導者として、バルトのいうところの無知でいてはいけない。
知識に飽和されてはいけない。

子どもは実に面白いことを発想する。
それを自由に発言させると、発見がある。

こんな子どもと、大人は「知性」を持って対峙したい。

リードアラウドでつけた英語力〜キッズブックス英語スクール

0リードアラウドで英語を5年間、スクールで学んできた生徒たちがいる。
ここ2年間の成長が目覚ましかった。

表現というものに目覚めたらしかった。
英語に自分の気持ちを乗せる醍醐味(?)のようなものを感じ始めたときと、英語力の伸びのスピードアップ時が重なったように思う。

この生徒たち、いったいどのくらい英語を読めるのか。

2001年ごろに大ベストセラーにもなった『ビッグファットキャットの世界一簡単な英語の本』というのがある。
その著者らが、いわゆる洋書の原書に入る前の入門者向けに書いた英語読本(英語で書かれた小説)を、この生徒たちに読ませてみた。

『Big Fat Cat and the Mustard Pie』(向山貴彦 + たかしまてつを著 幻冬舎刊)である。

「読める!」
という生徒たちの声。
自意識が強くなり始めた年頃特有の、涼しさを装った声のなかに潜む「うほほ」感を、わたしは見過ごさなかった…。

いつの間にか、この本くらいの英語を読みこなせるようになっていたのだ。

わたしたち指導陣も、ウホホ。

北米の学校で使われることもある簡単な英語reading力のアセスメントによれば、わが生徒たちは小学3年生から4年生の力に達している。

新年度は、ひとりが中学生になることもあり、そろそろTOEFLで測られるような総合的英語力を意識して、アセスメント結果で調整しつつ、クラスをすすめよう。

新中学生の参加もwelcome!
英語力伸び悩み気味の小学生中高学年もwelcome!

これまでどおり、リードアラウドも平行して続けるが、使う絵本は未踏の域の本。

それらは、
文字が多い
ひねりがきいている
全体が長く集中力がいる
朗読の表現力が必要

など、一般のリードアラウドではまだ取り上げられていない絵本たちを使う。

今や、一般的な大人による「英語絵本読みきかせ」の域を越えた、わが生徒たちのリードアラウドの実力だ。
これから先、さらに英語力をつけながら、どこまで行けるか。

指導陣の鼻息も、(密やかに)高いのである。

小中クラスは、絵本のリードアラウドの他に、北米の副教材でReading、そして本年度から文法にあたるLanguage Arts、そしてBig Fat Cat読本講読と、盛りだくさんのメニュー。

年2回のアセスメントで、指導調整も行う。

◎年少のみなさんも、もちろん親子クラスで welcome.

楽しいリードアラウドや、表現を豊かにするゲーム、そして個別に読み進む、通称「チビ本」が威力を発揮する。

子どもの力に驚く、そんなクラスへどうぞ。

英語絵本リードアラウド・ワークショップ2015〜第1回報告

本年度のワークショップが始まった。
忙しいなかご参加いただくのだ。
「参加した甲斐があった」と、毎回思ってもらえるものにしなければ。

さて第1回。
・指導者自身の声と朗読を磨くこと
・子どもの発言や表現を引き出す指導
このふたつの大切さを感じてもらえただろうか。

発声練習ができるのも、継続ワークショップならではだ。
姿勢を正し、横隔膜を使った呼吸で、豊かな表現をしやすい、朗読に適した部分の声(ミドルボイス)を強くする訓練をおこなう。
有効性は、ワークショップのベテラン研究生たちの、しっかり通る声で証明されている!
これが、月に1度でも実際に一緒にできるのは幸いだ。
声が自由になってくると、読むことがますます楽しくなる。
朗読を聞く子どもも、楽しんでくれるようになる。
子どもの反応を楽しみに、続けていこう。

朗読の上達へのアプローチには、この声という肉体の訓練と平行して、本の解釈という心というか頭の訓練もある。
今回のテキスト絵本『green』を手に「どんな物語でしょう?」と尋ねたときの、みなさんの意外そうな顔が印象的だった。
物語なんてない絵を楽しむ本とでも、思ったのだろう。
リードアラウド指導者は、絵本をもっと「深読み」しよう。
次回までの復習。
きっちり物語を考えてから、朗読してみること。

どんな物語か。
お父さんと娘の関係は? どんな口調で話をする?
いつ、どこで、だれが語っている?
お父さんが行った森なのか、親子が知っている森なのか。
ライムにまつわる話は?(「ああ、あのときのライムね!」と親子の共通の思い出があるのか)
豆にまつわる話は?(娘の好物、または嫌いな物なのか。寒かったときに食べてホッとした父の思い出なのか)
などなど、場面場面にまつわる話を、思い出のアルバムをめくるように具体的に考える。
この過程を経てみると、きっとみなさんは驚く。
本への愛着が、いっそう深くなる。
そうして、リードアラウドをしたときのコメントや、子どもたちへの質問に深みが滲み出る。

こうした本への「こだわり」は指導に表れ、子どもに本への興味を持たせることになる。
リードアラウドでは、たまたま英語の本を使っているから英語を教えているが、実は本の楽しみを伝えてもいる。
また、デザインや絵を愛でる心も伝えているのだ。

さあ、一流の作家たちの渾身の一冊一冊を、一緒に身体と頭を使って読んでいこう。
そして、本の素晴らしさ、楽しさを、ひとりでも多くの子どもに、リードアラウドで伝えよう。
Green

リードアラウド発表会2015.3~キッズブックス英語スクール

スクール2014年度の締めくくり、発表会だった。

当日はあれよあれよの70分余だったが、改めて写真を見ながら振り返ってみた。

感心するのは、みんな、実際に本を読んでいること。
視線が本に行っている。

あたり前と言われればそうなのだが、小さい子の場合は「暗記」にたよっていることもあるのだが、写真で証明されているように真剣に目は文字を追っている。

自然に暗記してしまうのはとても結構なこと。
だが、文字を読む過程を特に大切にするのが、リードアラウドだ。

文字が読めるようになったのは素晴らしい進歩だ。

この点に関して、年度末に実施したアセスメントにも現れていた。
まだまだと思っていた親子クラスの5歳たちを、初めてアセスメントで評価したところ、
北米ネイティブの年長(GK)の文章を、70%くらい読めるようになっていた!

4~7歳は、読めたとしても読みが、いわゆる「棒読み」(読み下すだけ)になりがちだ。
意味を考えていない、書かれていることと実際を結びつけるのが年齢的に難しいのだろう。

その部分に上達が見られた生徒もいた。
これまでも読み下す力は抜群で、ネイティブG3程度まで読めるのだが、文の意味や解釈を考えずに読んでいた。
ところが今回、その生徒が朗読したのだが、素晴らしく表情豊かな朗読だった!

まるで朗読を、歌うように楽しんでいた。
本人は、何が変わったのか気づいていないかもしれない。
でも、あるとき、その絵本の一節を独り言のように言っているのを聞いた。
どうやら朗読の楽しさに、身体が気づいたのだろう。

リードアラウド生え抜き、という生徒がいる。
すっかり「感情を入れて読む」のが癖のようになった。
「今日は、気を入れて読んできたから」と言った日の朗読は、ほとんど完成に近いものがあり頼もしい。
発表会での発表も、そんな「基礎力」が見られるものだった。

今後の指導陣の目標は、リードアラウドに関しては、緩急のペースや強弱など「演じる」こと、プレゼンテーションするということを意識させた指導をすること。
どれだけ「お年頃」の生徒たちの、プライドや自意識を尊重しつつ指導を受け入れさせるか、腕の見せ所。

これまで、それらを尊重し過ぎて、正し足りなかった「なまり」など、少々「矯正」する必要もあるようだ。

リードアラウドで英語が身につく過程;

1. 英語を聴く
2. 英語を読み下す
3. 英語に感情を乗せる
4. 解釈に基づいた表現をする
5. プレゼンテーションとして朗読を磨く

これらが、これまでにも増して見えた発表会だった。
これからも、個々の伸びに合わせて、より効率的に、末永く、役に立つ英語経験をつけていってあげたいと思う。