電脳がヒトを「快勝」させる〜先生も持ちたい「楽しませる力」

北陸先端科学技術大学院大学の「エンタテイメント・ゲーム情報学」の研究についての、新聞記事を読んだ。

はっと目が止まったのが、以下の部分。

 人間を相手に教えたり楽しませたりするには必要な機能がある。
例えば、うまく負けてあげる力。
あからさまな手加減と気づかれる手は打たず、シーソーゲームを演じた後に試練や好機を与えて「自力で勝った」と思わせるのだ。

これ!
先生にも必要な「機能」だろう。
授業中の生徒とのかけひきは、この力を発揮しなければ。
生徒に「快勝した」と思わせる力。

また、次のような指摘も。

 演出はほかにもある。
次の手を打つまでの「間」は早すぎず遅すぎずが鉄則だ。
すぐに打ち返すとおざなりになり、必要以上にじらすとストレスを与えてしまう。
攻撃的だったり、守りに強かったり、さまざまな個性も演じ分ける。

ここでも、リードアラウドで大切と言ってきた、「間」の大切さが挙げられていることに、ちょっと驚く。
授業を進めていくうえでの、「間」も同様に効果的だ。

リードアラウド研修の先生方の授業デモンストレーションを見ていて思うのは、生徒とのやり取りで、「すぐに打ち返す」ことが多いな、ということ。

これを「おざなり」と、とらえているのは、新鮮だった。

そう、ひどい言い方に聞こえるかもしれないが、先生が生徒を「おざなり」に扱うことは、そう稀ではない。

「間」をあけて!

ときに、くどい先生もいる。

「間」があきすぎているわけだ。
それは生徒に「ストレス」を与えているという解釈も、新鮮だ。

そう、「きもーい」のような感想がでるのは、生徒が先生の反応にストレスを感じての悲鳴なのかも、と疑ったほうがいい。

電脳の「楽しませる力」を開発中というが、われらヒトは元々、「ヒト脳」のなかにこの力が潜んでいるはず。

もっと掘り起こして、電脳に負けないエンタメ力をつけるようにしたい。

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