英国ミステリーの「なまり」が面白い~リードアラウド研究会

幼児の頃、「言葉が遅い」と周囲を心配させた。
自分でも、しゃべる代わりに、ひとが話をしているのを黙々と聞いていた覚えがある。

当時、一緒に住んでいた祖父母が台湾からの移住者で、夫婦の会話が台湾語だったり、台湾からのお客が多かったせいで、二つの言語がいつも周囲にあった。

どれを誰に使っていいのか幼い頭で考えていて、発話に時間がかかったのだと思う。
「悩んで」いたふしはないのだが、しばしば頭のなかは忙しいが、口は沈黙していたのは覚えがある。

こんな経験があるからだろうか。
言葉を聴くことに、多少過敏なところがあるようだ。

わからない言語でも、そこにある意志や感情を嗅ぎ分ける。
この人は怒っているのか、喜んでいるのか。
好いてくれているのか、嫌われているのか。

こんな「特技」が、リードアラウド指導には生かされているらしい。
言葉のまだ分からない子どもの感覚でも、意味がとらえられるような読み方をする。
またはそんな読み方を指導する。

ちょっとしたニュアンスに、感情を盛り込んだり、盛り込まれた感情を嗅ぎ取る。

「耳」がいい方かも知れない。

こんな傾向のある人間に、英国BBCなどが制作しているミステリーはとても面白い。

最近は、『Lewis(オックフォードミステリー ルイス警部』と、『hinterland』(ヒンターランド)』。

前者は、英国オックスフォードが舞台で、オックスフォード/ケンブリッジ風の英語と庶民の英語、それぞれの文化が下敷きにあって、前のめりで(聞き分けようと、文字通り身体を近づけるようにして)視聴している。

次のエピソード放映が待ち遠しい『シャーロック』でもそうだったが、オックスフォード/ケンブリッジ風の英語は、米国英語のわたしには「リスニング上級」レベル。
「ながら族」では聞き逃しが出てしまうので、しっかり画面の前で傾聴する。

後者は、ウェールズ地方が舞台のミステリーで、ほとんどウェールズなまりの英語。
登場者によっては、英語に聞こえないことまである。

「なまり」は抑揚だけでなく、そこに文化が織り込まれ、語彙も違う。

いつか、こういう「なまり」まで取り込んだリードアラウド、朗読が出来たら、楽しいだろうなあ。

「三つ子の魂百まで」というように、どうやらこの言葉への興味は(約)「百まで」続くもよう…。