10月の指導者向けリードアラウド・ワークショップでは、Mo Willemsの無声映画風の絵本『That Is Not a Good Idea!』を取り上げた。
目標は、いつものことだが
1. 子どもたちに面白いと思わせ、内容が伝わる朗読をすること
2. 英語がつたない子どもに、少しでも文字を読ませ、内容を伝える読み方ができるようにするリードアラウド指導をすること
朗読の基礎となるvocal variables(rate, pitch, quality, volume)については、毎回テーマを決めて練習してきた。
今回は、これら4vocal variables 4つの要素を駆使する、キャラクター作りにチャレンジだ。
課題は、8つの個性的な人物、たとえば「恐怖におののく5歳の子ども」とか「70歳のカーボーイ」、「忍耐強い中年の母」「TVのお天気キャスター」など、独特のキャラクターを挙げ、それぞれになったつもりで、ある台詞をみなさんに読んでもらった。
これが傑作!
一生懸命演じてくれ、本人はその気らしく、見ていて面白いのだが、さてだれを演じているのかは「はて?」だったり。
やりたくて、やりたくて仕様がなかったのが、ここで炸裂!といった、強烈なものも。
子どものような魂が飛び出したみたいなのだ、みなさん。
それだけでも、大成功。
もう少し、技術的なことを言えば、
どの人物なのかを当て合いもしたが、ほぼ全員一致で当ててもらえなかったのは、役作りが足りないか、役作りの方向が違ったと考えてみたい。
違う人物の言い方を演じられるだけでも、一般の読み手から頭ひとつ出ている。
その次は、どんなひとなのかを彷彿させるよう読めれば、だいぶ先を行っていることになるだろう。
『That Is Not a Good Idea!』には、一筋縄ではいかないfoxとgooseが出てくる。
キャラクター作りの練習(シアターゲームの一種)後は、参加者の声が「ころころ」、crispになったのを、自身は感じただろうか。
そして、演技が大きく、のびのびした。
さあ、準備はできた。
この後は、微調整しながらの役作りだ。
声のpitch(高低)は?
rate(速さ)、volume(強弱)、そしてquality(しわがれていたり、突っかかり気味だったり、ため息まじりだったり)は?
もう一度、foxとgooseの声を調整してみよう。
その成果を、11月のワークショップで披露していただくとしよう。