先日、東京にほど近い千葉の湾岸地帯にある、比較的新しいインターナショナル・スクールでブックフェをおこなった。
幼稚園から小学校まである、まだ卒業生を2回送り出しただけの若い学校だ。
年に1回、この学校のブックフェアを担当するようになって、4〜5年になろうか。
熱心な図書館司書の先生が、キッズブックスを「発掘」してくれて始まった。
本を選んでいる子どもたちの会話や購買傾向から、全体的に英語力が伸びていると感じた。
活字離れといわれる昨今、「わー、ブックフェアだ!」という歓声があがること自体が、普通の子どもたちより頭ひとつ以上抜けている。
「ドラゴンが出てくるようなのが好きなんですが、ありますか」(勧めた本→『Percy Jackson and the Olympians』と『The Earthsea Cycle』)
「ミステリーがいいんですが、怖すぎないものは?」(『Nancy Drew』もうひとりには『The Westing Game』)
「ミイラが出てくるようなものある?」(2年生だったので『Stink and the Midnight Zombie Walk』)
「300〜500円でおもしろいもの」(『Jason and Marceline』)
「最後が悲しくない本は?」
「長くて楽しいもの?」
質問がでるわでるわ。
ひとりに答えると、周りの子が寄ってきて、あれこれ本をとりながら、「これは?」とどんどん問いかけてくる。
こんなとき、かつてキッズブックスのブッククラブにあった「読み物コース」の解説を長年書いてきてよかったなあ、とつくづく思う。
「何か読みたい」という顔、顔、顔。
小学5、6年生が、英語母語者の同年齢と同じ、下手したらそれ以上のレベルの本を選ぶ。
素晴らしい!
「すぐに読み終わらないもの、ありますか」と聞いてきたふたりの男子。
読書が好きで、短いとすぐに読み終わってしまうので、なるべく長い小説を探しているのだという。
そうそう、そうだよね!
短いものが歓迎される今日この頃。少なくなってしまったそんな気持ちを抱く人々に会えて嬉しい!
本好きの本屋にはたまらない、本好きの子どもたちが育っている学校だ。
図書館司書のB先生。
こんな幸せな機会をどうもありがとうございます。