2013年度のワークショップ発表会~その2

ワークショップ2013年度最終回は発表会だった。

本年度ワークショップで共有した成長や発見を再認識したり、この日、新たに認識することも多々あり、同時に今後の目標も確認できた充実した会になった。

発表会で気付きを書き出して見る。

●声・読み方
通らなかった声が、より通るように。
(特に「1年生」「カムバック組」に成長あり!)

声を口先でなく奥から出して響かせるという意識がより強くなった。

一息に余裕が出て(吐く息が長持ちするようになり)、表現がより自在に。

「読み癖」というものがあり、それには表現が伴わないこと。従って、聞いていてもイメージが浮かばない。(「読み癖」は、頻繁に「流暢さ」と取り違えられる。本当の流暢な[fluent]読み方からは、豊かなイメージが湧く)。

短い文を読むときは「読み癖」が出にくい(長い文も短い文節で出来ていると認識すれば、癖はとれる!)

「感じのよい声」というものがある。それは朗読でも指導でもチャームポイントである。(持ち主は、お世辞と思わず、恵まれた素材をさらに磨こう!強く響く声にする)

●登場者、ナレーターの声の読み分け
声・読み方の変化のつけ方の技術を認識して、使うようになった。

役に合わせて声や読み方を変えようとする意識が鮮明に。

読み分けに、表情や身体を使っている。

(みなさんを見ていて、楽しかった!)

読み分けは、段階的に上達すること。
練習をかなりした痕跡が。

意外とナレーターが難しい。(付かず離れずの距離感、獲得か!上級者は、「濃い」ナレーターにも挑戦してみよう)

登場者が立体的に、リアルな存在に聞こえた。
(同じ演目でも出演者が違うと、まったく違うものに聞こえ、別作品のように楽しめた。登場者の造型に個性が出せるまでになった)

●プレゼンテーション全体
適したところで間を空けることで、朗読をドラマチックに盛り上げる手法を獲得しつつある。
(大胆な間をとって、場面の変化をくっきり表現できたひとも!ぞくっとするいい間だった。)

聴衆の時間の感覚と自分との差を認識するのは、難しい。(自分の速度の3掛けくらいが聴衆の感じる速度。ゆっくりすぎるくらいが、聴衆にはちょうどよく聞こえる)

●指導法
ついつい説明してしまい、そうしている自分に気付かない。

「手本」として読み聞かせながら、自分が棒読みになり、それに気付かない。

発問することがRA指導のコツだと認識しても、発問が足りない。

生徒の反応、発言に、気付けない。結果的に無視してしまうことがある。

肯定的なコメントを臨機応変に、反射的に出すのは難しい。

立ち位置、視線が、固まって、意外とクラス全体を見ていないことがある。

ひとりに当てたあと、クラス全体での共有を忘れがち。

楽しませながら、全体を見据えた進行をするのは難しい。
(ある場面にこだわって、なかなかそこから離れられず、時間が足りなくなることも。しかし、全体を均等になぞりすぎると楽しくなくなる傾向も。ベストは、濃淡つけつつ、全体を見失わないこと)

発表会、何と言っても最後の演目『The Missing Piece』の朗読劇は、お見事だった。

朗読力と指導力養成が目的のワークショップなのに、これなどには、出演者の生き方や考え、もしかしたら人生さえ、見え隠れする感じがした。
魂に届きそうな演技だったということか…。

発表会に出られなかったみなさん、
ああ、ご一緒できずに残念!
来年度こそはぜひ。

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