わたしのMissing Piece~壊れたグラス

Shel SilversteinのThe Missing Pieceは、心にすみつく本だ。
人生で出会ったことが、この物語のなかのエピソードに重なって見えたり、だんだんと読みが深まる。

今朝、引越の荷物整理をしていた。
大切にしているクリスタルのグラスがあった。
大切で、あまり使っていない。
それを壊さないように、予め他の場所に移そうと出しておいたら……

It(I) held too tightly
and it broke.

ずいぶん物質的で卑近な例だが、我が身にも、The Missing Pieceの1エピソードのようなことが起こった。

悲しいというか泣き笑いのような顔が描かれるページだ。
台詞はないが、どういう空気で読めばいいかわかったような気持ちになった。

わたしには、ふさわしくないってことか。
そんなものを持ってはいけなかったんだろう。

「あなたに使われるくらいだったら、わたし、壊れてやる!」
とグラスが思ったわけではあるまいが。

でも、あ〜あ。

「発見」で輝く子どもの目〜『Blackout』をリードアラウド

私立小学校、小学2年生13人のクラスで『Blackout』をリードアラウドした。

Blackoutの意味と何についての本かを、読む前に、絵などから推測させ発言させた。
「暗い話」
「花火のこと?」
「家族の話」
「消防の話?」
「エジソンの絵だ、あ、電気の話!」
「電気が消える話」

などなど、実に興味深い発想力で意見が次々と出る。
なるべく少々の誘導で、正解に導く。

子どもの観察力には、まったくいつも驚かされる。
よくぞ見つけたエジソンの絵!

子どもたちに推測させながらリードアラウドしていく過程が、たまらなく楽しい。

様々な意見を言わせた後、「決め手」の絵を見せて、blackoutの意味を絞り込む。

「停電だッ!」
とぴったりの言葉を見つけた子は、目がびかっと光る。
あとちょっとで、最終アンサーを出せなかった子は「次こそ」と挑戦的な目になる。

それから第1場面を開く。
いろいろな街の喧噪が描かれている。

トラックのroarと唸る音、beep beepというNYタクシーのクラクションの音など、擬声音を大声で読み、発声のウォーミングアップとリラックスを兼ねる。

それから、
「The city was loud and hot.」
と本文を、暑そうに、うるさそうに読む。

hotの意味は、暑そうに読んだわたしの口調から、説明するまでもない。

loudでひっかかった。

大声で読んでやる。
「LOUD!」
それでも「ん?」。

そこで、わたしはみんなに聞いた。
「今、こうしてみんなとやっているのは何?」
もちろん、みんなは
「リードアラウド!」

「じゃ、read aloudってどう読むの?黙読でもOKだっけ?」
すると「声を大きく出して読む」とのよいお返事。

そこで、「じゃ、もう一度、本文をよーく聞いててね」と「The city was loud and hot.」を再読すると…。

「あ〜ッ!」
「うお〜」
ざわめきがクラスに。

「わかった!」
「大きな音、うるさいんだ」

loudの意味を「大発見」。
みんなの目がまんまるだ。
こんな輝く目、ああ、たまらない。

「人間力」って?〜指導者が出来ること

大学入試で、今後は「人間力」も考査の対象にするらしい。
2013.11.22付の朝日新聞の朝刊で、識者が語っている。

英語指導の安河内哲也先生。
「人間力」、教育の現場で高める手伝いは出来るという。
「それには、英語などの既存教科の教え方を抜本的に改め、私たち教師の意識改革を行うことが重要」とのこと。

日本の英語教育機関では、いまだに明治以降の「受け身」の伝統に縛られている。
知識の伝達を優先させている。
すると、「上から目線」になりがち。
これは、教え方で欠けている。
こういう教え方だと、「挑戦力」という人間力が欠けてしまう。

以上は、安河内先生の意見からの抜き書きだが、やっぱりなと思う。

先生方、リードアラウドを「上から目線」でやっていないかな?
わたしが日頃、「先生口調」と言っているのは、これのこと。
なかなか、みんなやめられないらしい。
そして、説明、解説を延々と(生徒にとっては)すること。

これを捨てるのは、「改革」なのだ。
リードアラウド指導者は、改革者たれ!

「英語をたどって」新聞コラムから〜どう気持ちを込めるか

読者数が減っている夕刊の短期連載コラムだったので、読んだ人は少ないかもしれない。
朝日新聞の夕刊第1面に先日まであった「英語をだどって」。

ぜんぶ捕まえきれなかったが、今、手元にあるのはその9(2013.11.19)。
国際オリンピック委員会総会で、プレゼンターのひとりだったパラオリンピック選手佐藤真海さんの英語についてだった。

海外に行く機会が多い佐藤さんは、どんどん英語で海外で出会う人たちに話しかけた。
そこで、「すぐに、もごもご、ごにょ、ごにょと自信なさそうに話すのでは伝わらないと気づいた」という。

日本語風の発音が残るという佐藤さんが、イギリス人トレーナーには「英語に聞こえる、伝わる、それでいい」とOKをもらえた。

発音よりむしろ大事なのは、どう気持ちを込めるか。
伝えたいという思いをどう乗せるかだ
」と、指導されたという。

ここで、「したり!」とわたし。

リードアラウドとして、とても大切にしている点が、上記のトレーナーが言っていることとまったく同じだ。

おまけに、わたしがリードアラウドをやる主な対象は、今のところ子どもなので、発音に関してはまったく問題ないときている。
鬼に金棒ではないか。

リードアラウドが身に付いた子ども達なら、伝わる英語、すなわち気持ちが込められた英語が使えるようになるゾ!

12月のワークショップ~予習、復習 Please Make My Day!

The Missing Piece (An Ursula Nordstrom Book)
12月の課題書は、コレだ。
たいへん!!!
かなり高いハードルだ。

全体をやろうとして、刀折れ矢尽きるにならないよう、まずは、次のところから攻めてみよう。

主人公のitが、ピッタリのmissing pieceらしきpieceを見つけた場面の会話である。
ふたりの会話を、どう際立たせるかを考える。

声の違いを作るのは基本。
しかし、機械的に2種類の声を作るのではなく、どういう人同士かを、考えてから。

またItの気持ちは?
The missing pieceとおぼしきa pieceは、どういう話し方をして、どういう声の人?

会話を交わしながら、どう気持ちが動いている?

自分のなかでふたりの人の心を感じながら、機械的に声も変えて会話をする。
おまけに、その心はとてもデリケートときている。
ひどく難しい…。

普段の、クマや怪物などの心とは違って、高等動物の心である。
文字通り心して練習して欲しい。

加えて、
The Color of His Own の磨きをかけるのも忘れずに!

騙されたと思って、毎日1回、読んでみて。

ひゃー、厳しいワークショップだなあ。

Make my day!