子どもの「やる気」を引き出す伝統的かつ効果的な方法

リードアラウド(RA)では4つの約束を生徒とする。
たいてい最後に、4つ目にあげるのが、この約束。
「家に帰ったら誰かに読んであげる」。

RAワークショップを定期的に行っている私立小学校。
そこで希望する生徒は3回のセッションに出られる。
この学校では、RAの4つ目の約束がとても効果で、学習効果を非常に上げている。

「毎晩、おかあさんが聞いてくれた」と言う子も少なくない。
もちろんお父さんの場合もあるし、おじいちゃんやおばあちゃんもというのも珍しくない。

聞いてあげるだけで、子どもがやる気になるのだから、大人には本当にお安いご用だ。
そうして家族に絵本を読んで「聞かせた」子は、教室ではりきって手を挙げることになる。
RAでは初期のうちは「完全(に読めること)」は強く求めないので、この約束が実行されやすいのかもしれない。

小学校の課外授業以外では、RAで学ぶ英語スクールを二子玉川でやっている。
年間通じての授業なので、「RAの約束」は「毎度お馴染み」と聞き流されがち。
その結果、復習不足が見えるときがある。

先日は、そんな復習不足からくる消極的態度が目立った生徒ふたりに、あることを試みた。
そしてそれが、めざましく効いた!

だれしもそうなのだが、集団授業で自分がうまくこたえられなかったり読めなかったりすると、おもしろくない。
気分が落ち込むと、「どうせ出来ないから、やらない」などと、言いたくなることもあるだろう。

ふたりの生徒に、そんな態度がみられた。
それ見ると、指導者の心もふさぐ。
なんとかしなきゃと、あることを実行。

そうしたら、なーんだ。

生徒のやる気を出させるのは、意外と簡単だった。

忘れていたRAのあの「約束」
「家に帰ったら誰かに読んであげる」を、実行させればよし。

だが、確実に実行させるために、どちらもおかあさんに、「どの本」や「どの部分」を子に読んでもらって欲しいと耳打ちしたのだ。

そしたら、効果てきめん。
授業で、素晴らしい読みっぷりだ。
本気で褒めたら、
ひとりは、「最初っからこのくらい自分は読める」みたいな、お澄まし顔。
気分よさそうだ。

もうひとりは、「お母さんにみてもらった!」。

「えっへーん」と体をちょっとそらして、ひどく自慢げだ。

どちらにしても、小学生中学年くらいまでなら、まだまだ家族の協力はこのように絶大な効果をもたらす。

指導者は、まめに家族に協力を呼びかけていくべきと改めて思う。

●今週のスクール生、復習のポイント
親子クラス:I Want My Hat Back のBear(前半、走り出す前まで)の台詞
      Dog & Bear:第1話

小学生クラス:I Want My Hat Back のBearの台詞(Rさん)
       I Want My Hat Back のその他の動物の台詞(Aさん)
       Dog & Bear:第1〜3話からどれか

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