子どもとの問答、楽しくて〜書店でのリードアラウド

夏休み最後の日曜日、8月25日。
宿題に追われているのかな。
小学生が少ない、ちょっといつもより、こじんまりしたブックハウス神保町でのリードアラウド
『Blackout』を使った。

いやー、活発だったなあ。
初めての子も顔馴染みも混じっていたけれど、よく発言し、反応がいい。
最後には、なごんでわたしは受け持ちの先生みたいな気分。

いろいろ傑作な問答があった。
「リードアラウドの4つの約束は?」の質問に、「25時間以内にこの店を出る」といった少年(未就学児)。(「正解」は、「24時間以内に、家のだれかに読んであげる)

傷つけてはいけないと抑えたのだが、お腹の皮がよじれそうなくらい笑いがこみ上げた。
会場の大人たちにも、大受け。

文中、主人公の姉でティーンらしき少女が、電話口で「And then, he said〜」みたいなことを言っている場面。
「このお姉さんは、何について話していると思う?」と質問した。

すると大まじめな男子が、ちょっと誇らし気に
「Heは、男」。
「あっ」と言葉に詰まるわたし。

フォロー、フォロー!
肯定的なフォローがリードアラウドでは大切だ。

「そう、よくわかったね。Heは男のときに使う。だから、男について話しているんだね」
と、言ったから、会場はまたまた大笑い。
日本語のニュアンスって、微妙。

子ども向けの絵本で、少女が「男について話している」は、ないだろうが、間違いではないもの。
答えた男子を傷つけてはならぬ。
リードアラウドの指導者は肯定せにゃ。

NYを舞台にした絵本で、描かれた風景だけで、どこかわかるか、試しに聞いてみた。
すると「Empire state building!」
と、声がする。
えっ、4歳くらいの女子だ!
それがまた、いい発音。

こんな、嬉しい驚きもある。

聞けば聞くほど、面白い答えも出てきそうで、質問が止まらないわたし。
少々時間はオーバーしたが、リードアラウドのモットーは、双方向的指導なので、それは完全にクリアできた会だった。

P.S.
終了後、時間オーバーをちょっと反省していたら、
「あっと言う間の時間でした。楽しくて時を忘れてしまいました!」
とある大人の参加者が感想を伝えてくれた。

天女か天使だったかも知れない…。

Blackout

子どもの本のこれから

電子書籍が珍しくなくなってきた今日この頃。
子どもの本の未来図は、どんなだろう。
Book Patrol』という本の文化を讃え守るサイトにある「The Future」を見た。

●iBooks 2
Appleは、子どもの読書のスタイルをこの器機を使って、現代風にしようと計画中。
選択肢、そしてinteractive化が進みそう。

●Electric Type, Oceanview Media, iStory Times
スマートフォンで読める古典児童文学の新Appを開発。

●Reading Rainbow
かつて公共TVで放送していた読書・読み聞かせの番組が、iPadの新Appを開発中。

●Disney Digital Books
会員にディズニーの古典的物語を見放題に。

●E-readers
キンドル、iPadなどのE-readersで児童書を読むのがもっと盛んになる。
現に、2011年にはヤングアダルト本の25%は、この形で読まれている。

●e-textbooks
2012年米国教育省長官は、2017年までに学生全員に電子化した教科書を持たせたいと発言。

これらが、最新の動き。
以上から、「子どもの読書は電子書籍」というのが当たり前になるのは、もう目前のようだ。

リードアラウド関係者が気になる、本の音声は?

本の音声化は、多分電子書籍なら100%。
でもそれは機械が読み下す音声のはず。
どんどん進化して、「いい声」にはなるだろうが、人間味は人間にかなわない。

では人間の朗読はどうしたらいいかといえば、ただ正確なのはお払い箱。
機械にはかなわない。

深い味わい、で人間力を示す。
読む立場としては、深い解釈に基づいたFluent reading。
その場、その時で微妙に違う人間味。

インスタント・コーヒーがあるのに、豆から出すコーヒーがすたれないようなこと。
「アロマ」がある朗読、その「アロマ」がある指導者を目指したい。

Thank you 広島〜リードアラウド・ミニワークショップ報告

無理と思っていた広島でのワークショップ開催…。
書店のご厚意と、みなさんの励ましで実現!

広島だけでなく、西は北九州、東は滋賀県からの参加もあり、とても光栄だ。

このミニワークショップの2時間半に詰め込んだのは、『Three Little Kittens』を使って「リードアラウドとは・よりよい朗読のための講義と実践・模擬リードアラウド指導」。

「リードアラウドとは」の講義の前には、60分たっぷり、子どもを交えての本物のリードアラウド体験も。
これは、普段のワークショップでは出来なかったことで、この点は理想的な運びになった。

いつも思うのだが、リードアラウドのワークショップ参加者の凄さは、もともと国内の平均点以上に上手な読み手なこと。
平均点では満足しない「さらに何かcharmsを」と思う方々の集まりなのだ。

指導するわたしには、こういったみなさんに有益なことを伝えねばと緊張する時間でもある。

でも、だんだんわたしの話や指導が、みなさんの腑に落ち始めると、みなさんの表現も解放されてくる。
解放された表現は、する方も見る方も楽しい。
笑顔がみなさんの顔に浮かび、ほっ!

まるでわざわざのように、わたしに「ツッコミ」どころ(指導するところ)を残しておいて、打てば響くようなみなさんは、1度の指摘で大変身。

「beginner’s luck」というのもあるのだが、この日のみなさんの「朗読before and after」には目を見張る。
(録音をすることを推奨しなかったのが、悔やまれる…)

この最初につかんだコツを、練習し続けることで身体にしみ込ませる。
ここからの道は長いが、いいスタートを広島でも切れたのは、嬉しい!

みなさん、これからもkeep reading!
そして、see you again!

絵本リードアラウド・ワークショップの宿題!~Tongue Twistters

夏休みもそろそろ終わり。
子どもたちだけでなく、9月7日のワークショップ参加のリードアラウド指導者にもこんな宿題を。

Here are TEN new tongue twisters to work on at home. Do each tongue twister EIGHT times, getting quicker with each recitation.

1. Mommala Poppala Mommala Poppala
2. Peggy Babcock
3. I carried the married character over the barrier
4. Honorificabilitudinatibus (From Shakespeare’s Love’s Labours Lost)
5. A regal rural ruler
6. Green glass grass gleams
7. A proper pot of coffee in a proper pot of coffee pot
8. You Know New York, You Need New York, You Know You Need Unique New York (This was hard just to type out)
9. Wrist Watch Wrist Watch
10. Get Grandma Great Greek Grapes

Practice! Practice! Practice!
出典:Acting Coach Scotland

いくつか選んで、子どもたちと競争も楽しい。
みなさんは、どれが苦手?
(4.は超難題…)

「英語が苦手な日本人にTOEFL導入は逆効果」?

『日本版ニューズウィーク』誌に面白いコラムがある。
「TOKYO EYE」、東京に住む外国人によるリレーコラムだ。
2013.7.15のTOKYO EYEは、これだった。
英語が苦手な日本人にTOEFL導入は逆効果だ

安倍総理が「TOEFL」と言い出したおかげで、やっとTOEFLの知名度が上がってきた。
それまで、ビジネスパースンの英語力をみるために、主に日本や韓国向けに米国教育機関(TOEFLもSATもここ)が開発したTOEICばかり。

「子どもにもTOEIC必要でしょうか」なんて、「???」の質問も受けることもあった。

高校生以上の学生にはTOEFLである。

米国人高校生が大学入学考査時に必要な共通テストSATというのがある。
それをもとに、そこから数学をとり、解答の五択を四択にし、英語非母語者用にかなり易しくした感じのテストだ。

とはいえ、「英検準1級」などと比べると、自分のなかの英語力を絞り出される感じはある。

TOEFLのスコアがかなりいい「国費留学生」たち(国家公務員)と、留学生準備クラス(習熟度別)で一夏の間、机を並べたことがある。

と、ここでもう、このコラムが言うように、TOEFLだけでは英語の力をすべて測れないことがわかる。

恐れ多くも、難関の公務員試験に受かった国家公務員で、そこからまた選ばれた留学生だ。
TOEFLスコアが彼らに劣るわたしと、机を並べているのがおかしい。

でもなぜ同じクラスだったのか。
教師経験が長くなった今のわたしには、分かるような気がする。

「コミュニケーション能力」が劣っていたから。

しゃべれないわけではない。
相手の話を聞かないで、一方的に言う。

先生、他国からの級友に敬意を払わない。
「おまえ、英語が話せるだけだろ」という態度がありあり。

先生の文法的ミス(日常会話では許される)をつつく。

「ばからしくて答えられない」とか言って、質問に答えない。

ついには、クラスを落とされた「優等生」もいた。

そう、だからコラムニストが「TOEFLのスコアが上がってもコミュニケーション能力が向上するとは限らない」と書いているのもわかる。

とはいえ、TOEFLで測ることが出来る英語力もある。
そして、今の時点で、TOEFLのほかに確立された国際的英語力判定ツールはみあたらない。

ここしばらくは、TOEFLで英語の力を測っていいのではなかろうか。

教師としては生徒の、英語国での「行儀」なども含めたコミュニケーション能力を育てることも怠らず、同時に「知らず知らずのうちに」TOEFL(または、ジュニアTOEFL)での得点を取れる英語力をも育む工夫したい。