2013年度7月の絵本リードアラウド・ワークショップを終えて

絵本リードアラウド・ワークショップ7月は『Pouch!』。

リードアラウド指導者は、指導も出来なければいけないが、「手本」となる自身の朗読もうまくなければ困る。

それには、練習。

どれくらいみなさんが練習しているのか、興味を持ったので尋ねてみた。
2回から10回ほど。

10回が偉くて2回がダメなわけではない。

わたしが習った先生は、よく冷たく言っていた。
「結果が大切。よく練習したことで褒められるのはお稽古で、プロの仕事は結果です」。

それでは、みなさんの結果をみる。
この会は、10回がやっぱり偉かった。
「10回は練習しました」という人の朗読は、細かい部分まで神経がいっていて、すべて成功しているわけではないが、意識した痕跡がある。
意識しているので、さらにうまくなる芽がそこにある。
そして、自分でどこをどうしたらいいか、客観的判断が出来る。

やはり練習2回では、雑だったり驕った印象があるか、丁寧にしても平坦。
まぐれでよくても、どこがよかったのか自分でわからない。

本ワークショップの新人は、ワークショップに「坐っている」と学べるものと、無意識に思ってしまっているかもしれない。
でも、これは「坐学」ではなく、work。
出来るところまで、自分でworkしてみることだ。
自分の読みが、いいか、悪いか、判断出来なくても、新人の場合は回数をこなしてみること。
すると見えてくる。

困るのはベテランで、2回くらいしか練習しなかった人。
よい結果を出せていればいいが、それほどよくない。

ベテランで慣れているので、自分のパターンに無造作に乗せてしまって、驚きや発見が感じられない朗読になっている。
(例えば、並の演歌歌手が、演歌を歌うとどの歌も同じように聞こえる。だが天才的な歌手が歌うと、はっとする。そんな違い)
この範疇に入るひとは、必ず自分の朗読を録音して、それをもとに練習をすることを勧める。

どうしていいか分からなくなったら、何しろ読んでみる。
表現など考えずに、ただ読んでみる。

今回のワークショップは、模擬Readers’ Theater形式で、全員参加し持ち回りで、模擬指導をした。
問題点が、理想的(?)な頻度で浮上。
ツッコミどころ満載の模擬指導となった。

講義形式で問題点を挙げても、何だかシッポが掴めない。
でも模擬とは言え、現場なら、そのシッポをその場で掴める。

子どもが飽き出すのには、わけがある。
指導の隙(シッポ)があるから。
この隙を埋めるべく、指導法も磨いていこう。

9月は『The Napping House』!
夏休み、napをとっている暇などありませ〜ん?!

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