「リードアラウド発祥の地」で思う

そろそろ本年度のリードアラウド・プログラムがあちこちで終わる。
先日は、リードアラウド発祥の地でもある私立小学校、その2年生のクラスが最終回を迎えた。

ここでリードアラウドは、課外授業で、希望者参加の3回完結のワークショップという形。
この2年生のクラスでは
1.David Gets in Trouble
2.The Happy Day
3.How Do Dinosaurs Say Good Night?
の3冊を、月に1回、毎回60分、約3ヶ月間かけてリードアラウドした。

この学校は、とてもリードアラウドの条件に恵まれている。
いろいろあるが一番の好条件は、家庭の理解と協力。

「リードアラウドの4つの約束」の4番目、
「(ワークショップが終わって)24時間以内に、今日読んだ本をだれかに読んであげる」
ことが、驚くほど忠実に守られる。
それ以上に、ワークショップ参観が多かったり、本を挟んでの親子の会話があったり。

そんなおかげもあり、最終回にはかなりの手応えを感じた。

「The Happy Dayに出てくる動物は何種類?」
「何が出てきた?」
「どんな動作をした?」
と、復習で尋ねると、あちこちで手が挙がる。
動物たちの種類も、ground hogs だのfield mice、little snails だの、意外と難しいにもかかわらず、ちゃんと答える。

立派だったのは、動作についても正解が次々に挙げられたこと。
they sniff, they run, they stop, they dance, they laugh…
どんどん、競うように子どもたちの口から、本も見ず出てくる。

ひとつ、だれも挙げなかった忘れられた動作、they cry を
わたしが言ったときの、残念そうな顔、顔、顔。
「ああ……」
みんなやる気、満々なのだ。

こうなると、教えるわたしも、楽しくて仕様がない。

リードアラウドとは、
いい英語絵本+
少々の家庭の協力(子が読むのを聞いてあげる、興味を示す、だけ)+
読めないところがあっても大目に見る姿勢+
文字とその読みを結びつけるための文字なぞり+
内容解釈に基づいた表現工夫とそのプレゼンテーション
これらの合わさったもの。

この方法で、英語絵本の楽しい読み方、そしてひいては英語の楽しさが伝えられ、加えてreadingの力やその力をつけるいい刺激になっているかも、とこのクラスを終えて思えてくる。

この学校で育ったリードアラウド、恵まれた環境に支えられ、
これからも進化させ、続けて行くぞ、
私塾(キッズブックス英語スクール)では、それを極めて行くぞ、
と勇気づけられる最終回だった。

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